電話・手紙・メールの言葉:人物関係と働きをつかむ
このレッスンの役割
対面の会話と違い、電話は相手の顔が見えず、手紙とメールは書き言葉です。それぞれに「挨拶・名乗り・用件・結び」の決まった組み立てがあり、話し言葉の省略をそのまま書くと不自然になります。ここでは、三つの手段の違いと基本の組み立てをつかみます。
今回の中心技能は、電話・手紙・メールの違いを言え、それぞれの四つの部分(挨拶・名乗り・用件・結び)を順に組み立てられることです。目安時間は8分です。
今日の問い
先生に「明日の部活は何時からですか」と聞きたい。電話・メールでそれぞれどう言うか。
電話:「もしもし、〇〇中学校二年の田中です。お忙しいところ失礼します。明日の部活動は何時からでしょうか。……ありがとうございました。失礼します。」 メール:「〇〇先生 お世話になっております。二年一組の田中です。明日の部活動の開始時刻について伺いたく、ご連絡しました。何時からでしょうか。お手数ですが、ご返信いただけますと幸いです。田中」
どちらも、挨拶・名乗り・用件・結びの四つで組み立てます。
三つの手段の違い
| 手段 | 言葉 | 特徴 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 電話 | 話し言葉 | 相手の顔が見えない、その場で答える | 名乗りを先に、聞き取りやすく、復唱 |
| 手紙 | 書き言葉 | 改まった形式、残る | 頭語・結語、時候の挨拶、縦書きの形式 |
| メール | 書き言葉 | 簡潔、件名がある | 件名を具体的に、一文を短く、絵文字なし |
四つの部分
| 部分 | 電話 | 手紙 | メール |
|---|---|---|---|
| 挨拶 | もしもし、お忙しいところ失礼します | 拝啓 〇〇の候、〜 | お世話になっております |
| 名乗り | 〇〇中学校の田中です | (末尾に署名) | 二年一組の田中です(冒頭) |
| 用件 | 〜についてお聞きしたいのですが | 〜につきまして、〜 | 〜について伺いたく、ご連絡しました |
| 結び | ありがとうございました。失礼します | 敬具 | よろしくお願いいたします(署名) |
話し言葉と書き言葉
| 話し言葉 | 書き言葉 |
|---|---|
| 〜って | 〜という、〜は |
| 〜てる | 〜ている |
| 〜しちゃう | 〜してしまう |
| じゃあ、でも | では、しかし |
| すごく | とても、非常に |
| ちょっと | 少し |
| この前 | 先日 |
| 明日(あした) | 明日(みょうにち)/明日(あす) |
手紙・メールでは左の語を使いません。
電話の特有の表現
| 場面 | 表現 |
|---|---|
| かける | もしもし、〇〇と申します。〇〇先生はいらっしゃいますか |
| 相手が不在 | では、改めてお電話します/ご伝言をお願いできますか |
| 聞き返す | 恐れ入ります、もう一度お願いできますか |
| 復唱 | 明日の九時に駅前ですね。承知しました |
| 切る | ありがとうございました。失礼いたします |
よくある間違い
メールに話し言葉をそのまま書く
「明日の部活って何時からですか?」は話し言葉です。「明日の部活動は何時からでしょうか」。
電話で名乗らずに用件を言う
相手は誰からか分かりません。名乗りを先に。
メールの件名を「こんにちは」「質問」にする
用件が分かる件名にします(「明日の部活動の開始時刻について」)。
自分で確かめよう
確認1:電話・手紙・メールに共通する四つの部分
挨拶、名乗り、用件、結び。
確認2:「〜って」「〜てる」「この前」の書き言葉
〜という(〜は)、〜ている、先日。
確認3:電話で相手の話を確認するときの技法
復唱(明日の九時に駅前ですね)。
まとめと次の一歩
電話は話し言葉で名乗りと復唱、手紙は改まった書き言葉で頭語・結語、メールは簡潔な書き言葉で件名。どれも挨拶・名乗り・用件・結びの四つで組み立てます。
次のレッスンでは、場面から手段を選び、四つの部分を順に書き起こす手順を一行ずつ使えるようにします。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。