LESSON 01

世界が海でつながった時代

資料で解く大航海時代と日本への影響

地図・年表・交易資料を組み合わせ、世界の動きが日本の鉄砲・キリスト教伝来へつながる因果を説明します。

このレッスンの役割

このセクションの出口です。ここまでに学んだ航海の理由、東西の航路、世界交易の影響、鉄砲、キリスト教を受け取り、初めて見る資料から必要な知識を選ぶ練習をします。

完成の目安は、資料に書かれている事実と、自分の知識を分けたうえで、二つを結んだ説明を作れることです。

おすすめの学び方

入試資料問題は、覚えた順番に知識を並べる問題ではありません。最初に資料の題名・年代・地域・単位を確認し、「資料から直接言えること」に線を引きます。

資料問題の四つの手順

手順 確認すること
1 題名・年代・地域・資料の種類を見る
2 増減、位置、前後関係など、資料から直接読める事実を言う
3 関係する知識を一つ選ぶ
4 「資料の事実+知識+問いへの答え」の順で書く

年表を読み取ろう

次の出来事を年代順に並べます。

  • 1492年 コロンブスがカリブ海の島々へ到達
  • 1498年 バスコ・ダ・ガマがインドへ到達
  • 1543年 鉄砲が種子島へ伝わる
  • 1549年 ザビエルが日本へ来る

この年表から直接分かるのは、ヨーロッパの海外進出が始まった後に、鉄砲とキリスト教が日本へ伝わったことです。

そこへ「ポルトガル商人や宣教師がアジアの航路を通って活動した」という知識を加えると、世界規模の航路の広がりと日本の変化を因果で結べます。

記述例を分解しよう

問題:大航海時代の進展と、日本への鉄砲・キリスト教の伝来にはどのような関係があるか説明しなさい。

弱い答え: 「外国人が来たので鉄砲とキリスト教が伝わった。」

この答えは間違いではありませんが、なぜ外国人が日本へ来るようになったのかがありません。

改善した答え: 「ヨーロッパ諸国がアジアへの海路を開き、ポルトガル商人や宣教師が東アジアで活動するようになったため、日本にも鉄砲やキリスト教が伝わった。」

改善点は、「海路の開拓→東アジアでの活動→日本への伝来」という因果の鎖が見えることです。

地図資料での判断

地図に航路AとBがあり、Aがアフリカ南端を回ってインドへ、Bが大西洋を西へ進んでいるとします。

  • Aはポルトガルの東回り航路と判断する
  • Bはスペインが支援した西回り航路と判断する
  • 到達地だけでなく、進んだ方向と通過地点を根拠にする

地図問題で人名を思い出せなくても、航路の形から国や目的を絞れます。これは丸暗記より強い解き方です。

よくある間違い

一つ目は、資料を見ずに知っていることをすべて書くことです。問いに必要な因果だけを選びます。

二つ目は、年表にない評価を「資料から分かる」と書くことです。資料から読める事実と、背景知識を区別します。

三つ目は、交流の良い面だけを書くことです。問いが世界への影響を求める場合は、交易の発達と植民地支配・奴隷貿易の両面を確認します。

自分で確かめよう

確認1:1543年と1549年は何の年ですか 1543年は鉄砲伝来、1549年はザビエル来日です。
確認2:資料問題の答えはどの順で作りますか 資料から読める事実、関係する知識、問いへの結論の順です。
確認3:大航海時代と日本を一つの因果でつなげられますか アジアへの海路が広がり、ポルトガル商人や宣教師が東アジアで活動したため、鉄砲やキリスト教が日本へ伝わりました。

セクションのまとめ

  • 海路探検は、商品への需要、交易路の課題、技術、国家の支援から始まった
  • ポルトガルは東回り、スペインは西回りを進めた
  • 世界交易は商品と作物を動かす一方、植民地支配と奴隷貿易も広げた
  • 日本では鉄砲の国産化とキリスト教・南蛮貿易が社会を変えた
  • 入試では地図・年表・史料を因果で結ぶ

次のセクションでは、この世界の変化を利用しながら全国統一を進めた織田信長の政策を学びます。

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