このレッスンの役割
倹約令と上米の制は、支出を減らし短期的に米を得る政策でした。ここでは、幕府の年貢収入をより継続的に増やす政策を学びます。
中心技能は、政策の利益を幕府側と農民側に分けて評価することです。
新田開発で収入の土台を増やす
幕府は新田開発を奨励しました。
新しい耕地を増やす → 収穫量と石高が増える → 年貢を納める土地が増える → 幕府・藩の収入増加が期待できる
前の「農業・諸産業の発達」で学んだ新田開発が、ここでは財政政策として再登場します。
検見法と定免法
年貢の決め方には、毎年の収穫を調べる検見法がありました。これに対し定免法は、過去数年の収穫などをもとに年貢率を決め、一定期間固定する方法です。
| 視点 | 検見法 | 定免法 |
|---|---|---|
| 決め方 | 毎年の作柄を調べる | 過去の平均などで率を固定 |
| 幕府側 | 調査に手間がかかる | 収入を予測しやすい |
| 豊作の年 | 年貢も増えうる | 率が同じなら余剰を得やすい |
| 凶作の年 | 作柄を反映しうる | 固定負担が重くなりやすい |
実際の運用には地域差がありますが、「安定」と「凶作時の負担」を対で覚えます。
幕府の安定と農民の安定は同じか
幕府にとって、毎年ほぼ同じ年貢が入るのは財政計画に有利です。しかし凶作でも高い年貢率が維持されれば、農民の生活は苦しくなります。
政策の評価では、「だれにとって安定か」を主語にします。
よくある間違い
「定免法は年貢を免除する制度」は誤りです。「免」はここでは年貢率を指し、一定期間固定する方法です。
自分で確かめよう
確認1:新田開発が財政改善につながる理由は何ですか
耕地と収穫が増え、年貢を納める土地と収入が増えるからです。確認2:定免法とは何ですか
過去の収穫などをもとに決めた年貢率を、一定期間固定する方法です。確認3:定免法が凶作時に問題となる理由は何ですか
収穫が減っても固定された年貢負担が重く残りやすいからです。次は足高の制を学び、少ない費用で能力のある人材を役職へ登用する工夫を見ます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。