このレッスンの役割
農具や金肥によって農業は市場と結びつき始めました。ここでは「売るために作る」商品作物に注目します。
到達点は、商品作物→加工→販売→現金収入という流れと、その利益・危険の両方を説明できることです。
商品作物とは
商品作物は、自分たちで食べることを主目的にせず、加工したり市場で売ったりするために栽培する作物です。
| 作物 | 主な加工・利用 |
|---|---|
| 綿 | 糸・綿織物 |
| 菜種 | 灯火などに使う油 |
| 藍 | 布を染める染料 |
| 茶 | 飲料として流通 |
| たばこ | 嗜好品として販売 |
地域の気候・土・技術・交通に合う作物が選ばれ、特産物が生まれました。
農村で起きた変化
商品作物を育てる → 商人が買い集める → 職人や農家が加工する → 都市や他地域で売る → 農家が現金収入を得る
現金があれば、年貢以外の税・肥料・農具・生活用品を支払えます。農村は自給だけで完結せず、商人と都市の市場に深く結びつきました。
利益だけではない
商品作物の価格が下がったり、不作になったりすると、収入が減ります。米を作る土地を商品作物へ回しすぎれば、食料の確保も難しくなる場合があります。
また利益の大きさは農家ごとに違い、土地を増やす者と借金を負う者の差が広がることもありました。
よくある間違い
「商品作物は幕府へ年貢として納める作物」「すべての地域で同じ作物を作った」は誤りです。市場向けであり、地域条件による分業が特徴です。
自分で確かめよう
確認1:商品作物とは何ですか
主に加工・販売して現金を得るために栽培する作物です。確認2:商品作物が農村と都市を結ぶ流れを言えますか
農村で生産し、商人が集め、加工して都市などの市場で売ります。確認3:商品作物に頼る危険は何ですか
価格下落や不作で収入が減り、食料や借金の問題が起こりうることです。次は金・銀・銅の鉱山が、貨幣と幕府の力をどう支えたかを見ます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。