LESSON 01

近世社会と幕藩体制入試総合

法令史料から政策の発信者・対象・目的を特定しよう

刀狩令・武家諸法度・鎖国政策・改革法令を、命令文の主語と対象から読み分けます。

このレッスンの役割

地図では場所と関係を使いました。ここでは文章史料を読みます。

中心技能は、知らない言い回しがあっても「だれが、だれへ、何を命じ、何を守ろうとしたか」の四点から政策を特定することです。

法令を読む四つの欄

問い
発信者 幕府、秀吉、藩など、だれが出したか
対象 大名、農民、商人、外国船など、だれに向けたか
命令 禁止・提出・納入・移動など、何をさせるか
目的 統制、年貢、禁教、財政、海防など、何を守るか

古い言葉の全訳より、動作と対象を先に探します。

代表史料の手がかり

史料 対象・命令 目的
刀狩令 百姓から刀・鉄砲を集める 一揆防止、兵農分離
武家諸法度 大名の城修理・婚姻などを規制 大名統制
参勤交代 大名が江戸と領地を往復 大名統制、街道・流通への影響
海外渡航禁止 日本人の渡航・帰国を禁じる 対外交流・禁教の管理
定免法 年貢率を一定期間固定 幕府収入の安定
異国船打払令 外国船を砲撃し退去させる 鎖国・海防
薪水給与令 薪・水・食料を与え退去させる 衝突回避

史料例

「諸国の百姓が刀、わきざし、弓、やり、鉄砲その他の武具を持つことを固く禁止する」

  • 対象:百姓
  • 命令:武器所持の禁止
  • 目的:一揆防止と身分・役割の区分
  • 政策:刀狩

「武器」という一語だけで武家諸法度と決めず、対象が百姓であることを使います。

目的は複数ある

参勤交代は大名統制が主目的ですが、結果として街道・宿場・江戸消費を発達させました。

「目的」と「結果」を区別します。政策を出した時点でねらったことか、後から起きた影響かを考えます。

よくある間違い

史料中の知っている単語一つだけで答えると誤ります。「城」なら武家諸法度、「百姓の武器」なら刀狩のように、対象と動作を組み合わせます。

自分で確かめよう

確認1:法令史料を読む四項目は何ですか発信者、対象者、命令内容、目的です。
確認2:大名の城修理や婚姻を規制した法令は何ですか武家諸法度です。
確認3:異国船打払令と薪水給与令を命令内容で区別できますか前者は砲撃して追い払い、後者は薪・水・食料を与えて穏やかに退去させます。

次は統計・グラフを使い、産業発達、米価、幕府財政、改革を読み解きます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。