LESSON 01

揺らぐ幕藩体制

資料で説明する幕藩体制の揺らぎ

飢饉・民衆運動・改革・外国船・世界情勢を年表と因果図で統合し、内外の危機を記述します。

このレッスンの役割

このセクションの出口です。天保の危機を、出来事の暗記ではなく「国内の構造問題」と「世界からの圧力」が重なった結果として説明します。

完成の目安は、年表・法令・物価資料・外国船図から手がかりを選び、内外の例を一つずつ用いて記述できることです。

内と外の因果図

幕藩体制を揺らした国内危機と国外圧力 国内では飢饉・物価高・一揆と改革失敗、国外では外国船接近・アヘン戦争・海防費増加が進み、幕府の対応力低下へ合流する図 国内の危機飢饉・米価・財政難・農村格差 一揆・打ちこわし・大塩の乱天保の改革と強い反発 国外からの圧力ロシア・イギリスなどの接近 打払令・蛮社の獄アヘン戦争・薪水給与令 幕府の財政・軍事・政治判断に負担幕藩体制への信頼と対応力が低下

年表の骨組み

出来事 意味
1792 ラクスマン来航 ロシアが通商を求める
1808 フェートン号事件 長崎警備の弱さ
1825 異国船打払令 強硬な排除方針
1830年代 天保の大飢饉 救済・物価・農村危機
1837 大塩の乱、モリソン号事件 国内不信と対外強硬策
1839 蛮社の獄 政策批判と海外知識を弾圧
1840〜42 アヘン戦争 西洋軍事力の衝撃
1841〜43 天保の改革 国内立て直しに失敗
1842 薪水給与令 衝突回避へ方針転換

資料問題の読み順

  1. 年と固有名詞から国内・国外を分ける
  2. 法令なら「だれに、何を命じたか」を読む
  3. 米価・人口なら生活への影響を考える
  4. 外国船図なら国・目的・来航地を確認する
  5. 二つの資料を「原因→対応→結果」でつなぐ

入試記述

問題:19世紀前半に幕藩体制が揺らいだ理由を、国内と国外の両面から説明しなさい。

解答例:国内では天保の大飢饉と米価高騰で百姓一揆・打ちこわしや大塩の乱が起こり、天保の改革も反発で失敗した一方、国外ではロシア・イギリスなどの船が接近し、海防と外交への対応を迫られたため。

よくある間違い

「外国船が来たから飢饉になった」「飢饉が原因でアヘン戦争が起きた」のように、別の流れを直接結びつけないでください。二つは別の原因から進み、幕府の負担と信頼低下で合流します。

自分で確かめよう

確認1:国内危機の例を二つ言えますか天保の大飢饉、大塩の乱、百姓一揆・打ちこわし、天保の改革の失敗などから二つです。
確認2:国外圧力の例を二つ言えますかラクスマン・レザノフ来航、フェートン号事件、モリソン号事件、アヘン戦争などから二つです。
確認3:内外の危機はどこでつながりましたか財政・救済・海防・外交を同時に行う必要が生まれ、幕府の対応力と信頼を弱めた点です。

セクションのまとめ

飢饉、物価高、農村の変化は一揆・打ちこわし・大塩の乱を生み、天保の改革も反発で行き詰まりました。同時に外国船接近とアヘン戦争が海防・外交の転換を迫り、幕藩体制は内外から揺らぎました。

次の入試総合では、織豊政権からこの危機までを、年表・地図・法令・文化資料で横断します。

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