LESSON 01

なぜ国にもルールが必要?

憲法は誰をしばるルールか

法律と憲法の向きの違いに注目し、憲法が国家権力を制限する役割を学びます。

このレッスンの役割

前回は国家が強い公権力を持つことを確認しました。今回は、憲法が主に国民をしばるのではなく、国家権力の使い方を定めるルールだと理解します。

今日の問い

憲法は、私たちが守る生活ルールなのでしょうか。それとも別の相手に向いたルールなのでしょうか。

基本をつかもう

法律の多くは、国民や企業がしてよいこと・してはいけないことを定めます。憲法は、国会、内閣、裁判所などがどのように権力を使うかを定め、基本的人権を侵してはならないと命じます。憲法第99条が、天皇・摂政、国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員に憲法尊重擁護義務を課すのは、この向きを表しています。

考える手順

憲法は誰をしばるルールかの考え方行為の主体を確認、制限される相手を確認、守られる権利を確認の順で考える 行為の主体を確認 制限される相手を確認 守られる権利を確認

憲法には国民の義務もありますが、中心的な役割は権力を持つ側を制限し、一人ひとりの権利を保障することです。憲法を読むときは「この条文は誰に何を命じ、誰を守るのか」と問いましょう。

具体例で確かめよう

国会が「政府を批判した人を処罰する」という法律をつくったとします。法律という形でも、表現の自由を不当に侵すなら、憲法に反する可能性があります。多数決で成立した法律も、憲法より上にはなれません。

よくある誤解

「憲法も法律も、国民が守るルールという点で同じ」と考えることです。法律と憲法では、主に制限する相手と役割が異なります。

理解チェック

  1. 憲法が主に制限する相手は誰ですか。
  2. 第99条の義務を負う人々に共通する点は何ですか。
  3. 多数決で成立した法律でも憲法に反することがあるのはなぜですか。

次は、権力の暴走を防ぐため、ルールだけでなくどのような仕組みが必要かを考えます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。