このレッスンの役割
前のレッスンでは、女性が自ら団体を作り政治参加を求めたことを学びました。今回は、被差別部落の人々が当事者として差別撤廃を訴えた全国水平社を学びます。
中心技能は、法律上の身分廃止と社会に残る差別を区別することです。
解放令の後も残った差別
1871年の解放令で、江戸時代の被差別身分は法律上廃止されました。しかし職業、結婚、居住、教育などで差別と偏見が続きました。
法律上の身分廃止 ≠ 社会的差別の消滅
制度を変えることと、人々の行動・経済条件・偏見を変えることには時間差があります。
1922年、全国水平社
京都で全国水平社が結成され、水平社宣言が出されました。被差別部落の人々が、外からの同情や救済を待つのではなく、自らの誇りと団結によって解放を目指しました。
差別を受ける → 当事者が経験を共有 → 全国組織を作る → 差別行為を糾弾し社会へ問う → 人間の尊厳と平等を要求
「同情」から「権利」へ
単に困っている人を助けるという見方では、差別する側の制度や行動が問われません。水平社運動は、当事者を権利の主体として位置づけ、差別を社会全体の問題として示しました。
| 救済中心の見方 | 権利中心の見方 |
|---|---|
| かわいそうな人を助ける | 差別されない権利を保障する |
| 支援者が中心 | 当事者が中心 |
| 貧困への対処 | 偏見・制度・行動を変える |
現代への注意
歴史上の差別語や出身地を、興味本位で調べたり再現したりしません。学ぶ目的は人を分類することではなく、差別がどう作られ、当事者がどう変えようとしたかを理解することです。
確認1:解放令後も問題が残ったのはなぜですか。
法律上の身分は廃止されても、職業・結婚・居住などの偏見と社会的差別が続いたからです。
確認2:全国水平社が「自ら解放する」ことを重視した意味は何ですか。
当事者を同情される対象ではなく、尊厳と権利を持ち社会を変える主体として示したことです。
確認3:救済中心と権利中心の違いは何ですか。
救済は支援者が困窮へ対処する見方、権利は当事者を中心に差別する制度・行動そのものを変える見方です。
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次は、関東大震災という危機の中でデマと差別が暴力へ変わったことを学び、民主社会の弱さを考えます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。