LESSON 01

ベルサイユ体制と国際連盟

国際連盟はなぜ画期的でありながら弱かったのか

集団安全保障・加盟国・全会一致・軍事力から、国際連盟の力と限界を理解します。

このレッスンの役割

前のレッスンでは、委任統治が国際管理の形を取りながら列強支配を残したことを学びました。今回は、戦争を防ぐために作られた国際連盟の仕組みを考えます。

中心技能は、国際連盟を「失敗した組織」で終わらせず、新しさと制度上の弱点を分けて説明することです。

何が新しかったのか

1920年に発足した国際連盟は、国々が常設の場で話し合い、侵略国へ協力して圧力をかける仕組みを目指しました。本部はスイスのジュネーブです。

一国への攻撃 → 国際社会全体の問題 → 加盟国が協議 → 経済制裁などで侵略を止める

この考えを集団安全保障といいます。同盟が陣営を作るのに対し、集団安全保障はすべての加盟国で平和を守ろうとします。

国際協力の成果

国際連盟は領土紛争の調停だけでなく、難民、感染症、人身売買、労働条件などにも取り組みました。関連機関の国際労働機関(ILO)は労働条件の改善を目指しました。

戦争を完全に防げなかったからといって、すべての国際協力が無意味だったわけではありません。

制度上の弱点

弱点 なぜ問題か
アメリカが不参加 提唱国で大国の力が使えない
全会一致を原則 迅速な決定が難しい
独自の軍隊がない 制裁実行を加盟国の協力に頼る
敗戦国・ソ連が当初不参加 普遍的な組織になりにくい
列強の植民地支配は続く 平等と民族自決に矛盾

アメリカでは上院が条約批准に反対し、国際連盟へ加盟しませんでした。

よくある間違い

「アメリカが国際連盟を提案して加盟した」という誤りです。ウィルソンは提案しましたが、国内議会の反対でアメリカは加盟しませんでした。

確認1:集団安全保障とは何ですか。

一国への侵略を国際社会全体への問題とみなし、加盟国が協力して制裁などで平和を守る考えです。

確認2:国際連盟の弱点を三つ答えましょう。

アメリカ不参加、全会一致原則、独自軍を持たないこと、主要国の不参加・脱退などです。

確認3:国際連盟に成果がなかったと言い切れないのはなぜですか。

難民、感染症、労働条件、小規模紛争の調停など国際協力を進めたからです。

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ヨーロッパのベルサイユ体制に加え、アジア・太平洋ではワシントン会議が新しいルールを作ります。

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