LESSON 01

バブル経済とその後

バブル期の暮らしと企業行動を資料で見よう

好景気の表面と、その裏で進んだ過剰投資・格差を複数資料から読みます。

このレッスンの役割

資産価格上昇の仕組みを学んだので、次は人々の暮らしと企業行動を見ます。派手な消費だけで時代を判断せず、利益を得た人と負担を受けた人の違いを考えます。次の崩壊では、企業の過剰な借入がなぜ問題になるかにつなげます。

今日の問い

景気がよいように見えたバブル期に、すべての人が豊かになったのでしょうか。

好景気を示す動き

企業は株価上昇で資金を集め、設備・不動産・海外企業へ積極的に投資しました。雇用は売り手市場となり、高額商品、海外旅行、レジャーへの支出も増えました。都市部の再開発が進み、広告や娯楽産業も活発になりました。

一方、将来の収益を十分確かめず、「地価は下がらない」と考えて借金を増やした企業もありました。本業の利益より、土地や株の値上がり益に期待する財テクも広がりました。

見えにくい負担

地価上昇で、自宅を買いにくくなった人もいました。土地を持つ人と持たない人の資産格差も広がります。企業は価格上昇を前提に借金と投資を増やし、後の損失を大きくしました。

資料 読めること それだけでは読めないこと
株価グラフ 市場価格の上昇 全家庭の生活満足
地価グラフ 地域の土地価格 土地を持たない人の資産
家計消費 支出全体の増減 借金の有無、世帯間格差
求人数 労働需要 雇用の質や将来の安定
企業の借入 投資資金の増減 投資先が本業か資産か

バブル景気の二つの面消費、雇用、投資の拡大という明るい面と、住宅難、資産格差、過剰借入という負担を比較する。景気拡大の面雇用・消費・企業投資海外進出・再開発積み上がった負担住宅難・資産格差過剰借入・投機

資料を組み合わせる練習

株価が上がっていても賃金が同じなら、株を持たない人の所得は直接増えません。地価上昇は所有者には利益でも、住宅購入者や店舗の借り手には負担です。「平均値が上がった=全員が豊か」は成立しません。

よくある誤解

バブル期を「みんなが浮かれていた時代」と感情だけで説明しないでください。低金利、資産価格、企業の借入、消費や雇用などの資料で説明します。

自分で確かめよう

株価・地価・雇用・消費から二資料を選び、分かることと分からないことを一つずつ述べます。さらに、恩恵を受けた人と負担が増えた人の例を答えましょう。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。