LESSON 01

成長の陰の公害

イタイイタイ病は川と農地を通じてどう広がったのか

カドミウムの流れと被害の特徴を、水俣病との比較から理解する。

このレッスンの役割

水俣病では海の魚介類を通じて水銀が人体へ入りました。ここでは富山県神通川流域のイタイイタイ病を、鉱山→川→農地・飲料水→人体という別の経路で学びます。

カドミウムの移動

上流の鉱山から出たカドミウムが神通川へ流れ、農業用水を通じて水田や土壌を汚染しました。汚染された水や米などを長期間摂取した住民に、腎臓の障害と骨がもろくなる症状が起きました。強い痛みから「イタイイタイ病」と呼ばれました。

鉱山カドミウム 神通川農業用水 水田・土米など 長期摂取体内蓄積 腎臓・骨重い障害 川は生活を支える一方、汚染も広い流域へ運ぶ

被害が特定の人に重く出た理由

栄養状態や妊娠・出産などの影響もあり、中高年の女性に重い症状が多く見られました。病気の原因を個人の体質や生活習慣だけに求めると、環境汚染という共通原因を見逃します。

水俣病との比較

観点 水俣病 イタイイタイ病
物質 メチル水銀 カドミウム
主な経路 海→魚介類 川→農地・米・水
主な障害 神経系 腎臓・骨
共通点 企業活動由来の有害物質が食物・水を通じて長期被害

間違えやすい点

病名の印象から「痛みだけの病気」と考えないようにします。カドミウムによる腎機能障害が進み、骨がもろくなる深刻な病気です。

確認1:原因物質は?カドミウムです。
確認2:主な汚染経路は?鉱山から川へ流れ、農業用水で水田・米などを汚染し、人体へ入りました。
確認3:水俣病との症状の違いは?水俣病は主に神経障害、イタイイタイ病は腎障害と骨がもろくなる症状です。

次へ進む前に

物質・経路・症状を水俣病と比較できれば合格です。次は大気汚染と第二の水俣病を学びます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。