このレッスンの役割
バブル崩壊後の長い停滞を理解する中心が不良債権です。言葉を暗記せず、返済できない借金が銀行の融資を弱める流れを追います。次のデフレでは、融資と支出の減少が物価へどう波及するかを学びます。
今日の問い
土地の値段が下がると、なぜ銀行まで苦しくなり、景気全体が停滞するのでしょうか。
不良債権とは
銀行が企業などへ貸したお金のうち、返済が遅れたり回収が難しくなったりしたものを不良債権といいます。企業が土地を担保に借り、その地価が下がり、事業収入も減ると返済が難しくなります。
数字でイメージしよう
企業が1億円の土地を担保に8,000万円を借りたとします。土地が4,000万円に下落し、事業も赤字になれば、土地を売っても借金を返し切れません。銀行も損失を負います。
景気へ広がる七段階
- 土地・株の価格が下落する
- 企業の担保価値と売上が減る
- 借金返済が難しくなる
- 銀行に不良債権が増える
- 銀行が新しい融資に慎重になる
- 企業の投資と雇用が減る
- 家計消費も減り、景気がさらに弱くなる
| 主体 | 個別に取る行動 | 経済全体への影響 |
|---|---|---|
| 企業 | 借金返済を優先 | 設備投資を減らす |
| 銀行 | 損失拡大を避ける | 貸し渋りが起きる |
| 家計 | 将来不安に備える | 消費を控える |
| 政府 | 景気を支える | 財政支出や公的負担が増える |
銀行の損失処理が遅れると、問題のある企業への融資を続け、新しい成長企業へ資金が回りにくくなる場合もあります。
よくある誤解
不良債権は「銀行が借りた借金」ではありません。銀行が貸したお金のうち、回収が難しくなったものです。
自分で確かめよう
不良債権の意味を一文で言い、企業→銀行→投資・雇用→景気の順に影響を説明してください。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。