LESSON 01

石油危機と産業の転換

第二次石油危機で日本はエネルギーをどう分散したのか

イラン革命を背景とする価格上昇と、備蓄・LNG・原子力などへの分散を理解する。

このレッスンの役割

第一次石油危機の後、日本は省エネと産業転換を進めました。今回は1979年のイラン革命を背景とする第二次石油危機と、同じ弱点を繰り返さないためのエネルギー分散を学びます。次の総合レッスンで、二度の危機と産業転換を資料から説明します。

二度目の危機

1979年、イラン革命によってイランの石油生産と輸出が混乱し、原油価格が再び上昇しました。これを第二次石油危機といいます。

比較 第一次石油危機 第二次石油危機
主な年 1973年 1979年
背景 第四次中東戦争 イラン革命
共通点 中東情勢による供給不安と原油価格上昇 同左
日本の状態 石油依存が非常に高い 省エネ・備蓄が進み始めていた

一つに頼らない仕組み

エネルギー供給を分散する考え方 石油一極依存から、石油備蓄、LNG、石炭、原子力、再生可能エネルギーへ供給源を分散する図 安定したエネルギー供給 石油備蓄 LNG・石炭 原子力 省エネルギー 再生可能エネルギー

政府と企業は石油備蓄を増やし、液化天然ガス(LNG)、石炭、原子力などへエネルギー源を分散しました。供給国も複数にすることで、一国の混乱が全体へ与える影響を減らそうとしました。

分散にも課題がある

原子力発電には二酸化炭素排出が少ない面がある一方、重大事故、放射性廃棄物、立地地域の負担などの課題があります。石炭は供給が比較的安定していても、二酸化炭素排出が多い燃料です。どのエネルギーにも利点とリスクがあります。

例題:五つのエネルギー源を同じ割合で使えば必ず安全でしょうか。

必ずとは言えません。価格、供給国、事故、環境負荷、送電網など、リスクの種類を分けて判断します。

よくある間違い

「第二次石油危機は第一次と同じ戦争が原因」ではありません。1973年は第四次中東戦争、1979年はイラン革命です。

確認1:第二次石油危機の背景は?1979年のイラン革命による石油供給の混乱です。
確認2:エネルギー分散の目的は?一つの資源や供給国への依存を減らし、供給停止の影響を小さくすることです。
確認3:分散すれば課題はなくなる?いいえ。費用、事故、廃棄物、二酸化炭素など、エネルギーごとに別の課題があります。

次への接続

二度の危機の原因を区別し、備蓄・省エネ・供給源分散の意味を説明できれば合格です。次は統計と年表を組み合わせてセクション全体をまとめます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。