LESSON 01

朝鮮戦争と日本の復興

ドッジ・ラインは復興の痛みと土台をどう生んだのか

インフレーション抑制と単一為替レートが、特需前後の経済に与えた影響を理解する。

このレッスンの役割

朝鮮特需だけで復興を説明しないため、戦争前から進められた経済安定政策を学びます。ここではドッジ・ラインの目的、短期的な痛み、のちの特需との組み合わせを整理します。

敗戦後のインフレーション

敗戦直後は物資が不足する一方、市中のお金が増え、物価が急上昇しました。政府の赤字や企業への融資もインフレーションを強めました。生活を安定させ、貿易を再開するには、お金と財政の信頼を取り戻す必要がありました。

1949年のドッジ・ライン

GHQの経済顧問ドッジの勧告により、次の政策が進められました。

政策 ねらい
均衡予算 政府支出を収入の範囲に抑える
補助金の削減 赤字を減らし企業の自立を促す
単一為替レート 1ドル=360円で貿易の基準を明確にする
ドッジ・ライン 物価安定・財政改善 輸出条件を整える 企業倒産・失業 短期的な不況

安定化には痛みがあった

政府支出や補助金を急に減らしたため、企業の倒産や失業が増え、「安定恐慌」と呼ばれる不況が起きました。その直後、朝鮮特需によって需要が急増し、設備や生産力が活用されます。

したがって、復興は「ドッジ・ラインで安定の土台を作ったが不況も生み、朝鮮特需が需要を与えた」と組み合わせて説明すると深くなります。

間違えやすい点

1ドル=360円は現在の為替相場ではなく、当時設定された固定為替レートです。また、ドッジ・ラインと朝鮮特需は同じ政策ではありません。前者は1949年の安定政策、後者は1950年以降の戦争需要です。

確認1:単一為替レートはいくら?1ドル=360円です。
確認2:ドッジ・ラインの短期的な副作用は?企業倒産や失業が増え、不況が起きたことです。
確認3:朝鮮特需との関係は?安定政策で整えた経済に、朝鮮特需が大きな需要を与え、復興を加速しました。

次へ進む前に

目的・政策・効果・副作用を一組で説明できれば合格です。次は日本の復興を複数の要因で評価します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。