直列・並列の発熱比較実験を公平に組もう
温度が高くなった回路を見つけるだけでは、接続方法の影響を確かめたことになりません。接続以外の条件をそろえ、各電熱線の電圧・電流と水の温度変化を対応させる必要があります。
このレッスンの役割
「電熱線の直列・並列接続」の第2段階です。前のレッスンで、同じ電熱線・同じ電源なら並列の方が大きく発熱すると予想しました。今回は、その予想を安全で公平な実験に変えます。次へ、測定結果を直列・並列の回路規則で説明する力を渡します。
知る:変える条件は接続方法だけ
変える条件は直列・並列という接続方法です。同じ種類・長さ・太さの電熱線二本、同じ電源電圧、水量、初期温度、容器、通電時間をそろえます。測る量は各電熱線の電圧と電流、水の初期温度と最終温度です。
理解する:測定器のつなぎ方が証拠を決める
電流計は測りたい部分へ直列、電圧計は測りたい電熱線の両端へ並列につなぎます。電流計を電源へ直接並列につなぐと大きな電流が流れて危険です。学校の低電圧電源を使い、通電や回路の組み替えは教師の指示に従います。
水は同じ質量にし、温度計の先を電熱線や容器へ触れさせず、静かにかき混ぜて全体の温度を測ります。通電開始と計時開始をそろえ、同じ時間で電源を切ります。これで接続方法→V・I・P→温度上昇という因果を調べられます。
例で使い、よくある誤答を直そう
| 回路 | 電源電圧 | 水量 | 通電時間 | 測るもの |
|---|---|---|---|---|
| 直列 | 6.0 V | 100 g | 180 s | 各電熱線のV・I、ΔT |
| 並列 | 6.0 V | 100 g | 180 s | 各電熱線のV・I、ΔT |
この表なら接続方法以外をそろえています。もし並列だけ水を200 gにすると、温度上昇が小さくても接続のせいか水量のせいか分かりません。
誤差を小さくするには、同じ装置で複数回測り、温度計の目盛りと初期温度を確認します。ただし、結果を予想に合わせて選び直してはいけません。外れた値も記録し、操作や装置を点検します。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:この実験で一つだけ変える条件は何ですか?
二本の電熱線の接続方法、つまり直列か並列かです。確認2:電圧計と電流計をどうつなぎますか?
電圧計は測りたい電熱線の両端へ並列、電流計は測りたい部分へ直列につなぎます。確認3:並列だけ水量を増やすと、なぜ比較できませんか?
接続方法と水量の二条件が同時に変わり、温度上昇の差の原因を一つに決められないからです。公平な比較は、接続だけを変え、装置・水・時間をそろえ、V・I・ΔTを測ります。次は得た値を回路の規則とP=VIで説明します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。