直列では電圧が分かれ並列では同じになる理由を考えよう
直列と並列で発熱が違う理由は、電熱線の本数そのものではありません。回路のつなぎ方によって、各電熱線に加わる電圧と流れる電流が変わるからです。
このレッスンの役割
「電熱線の直列・並列接続」の第3段階です。前のレッスンで、接続方法だけを変える実験を設計しました。今回は測定値を回路の規則とP=VIでつなぎ、なぜ並列の方が大きく発熱するのかを説明します。次へ、各部分と回路全体の電力計算を渡します。
知る:各電熱線のVとIを回路図に書く
直列回路では電流はどこでも同じで、各部分の電圧の和が電源電圧になります。同じ電熱線二本なら電圧は等しく分かれます。並列回路では各枝の電圧が電源電圧と等しく、全電流は枝電流の和です。
理解する:P=VIで発熱差を説明する
6 Ωの電熱線二本を6 V電源へつなぎます。直列の合成抵抗は12 Ωなので、回路電流は6÷12=0.5 Aです。同じ電熱線なので各電圧は3 V、各電力は3×0.5=1.5 W、全体は3 Wです。
並列では各電熱線に6 Vが加わります。各枝の電流は6÷6=1 A、各電力は6×1=6 Wです。二本分で全体は12 Wです。同じ時間ならQ=Ptより、並列は直列の4倍の電気エネルギーを熱へ変えます。
重要なのは「並列だから4倍」と丸暗記しないことです。ここでは同じ抵抗二本・同じ電源という条件だから4倍になりました。
例で使い、よくある誤答を直そう
直列で各電熱線に6 Vが加わると考えると、二本の電圧の和が12 Vになり、6 V電源と矛盾します。並列で6 Vを二本へ分けて3 Vずつと考えるのも誤りです。各枝の両端はどちらも電源の同じ二点につながっているため、各枝は6 Vです。
| 接続 | 各電熱線の電圧 | 各電熱線の電流 | 全体の電力 |
|---|---|---|---|
| 直列 | 3 V | 0.5 A | 3 W |
| 並列 | 6 V | 1 A | 12 W |
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:直列の同じ電熱線二本では6 Vをどう分けますか?
各3 Vです。各部分の電圧の和が6 Vになり、同じ抵抗なので等しく分かれます。確認2:並列の各電熱線には何Vが加わりますか?
各6 Vです。どちらの枝も電源の両端へ直接つながっています。確認3:並列の全体電力が大きい理由をP=VIで説明できますか?
各枝に電源と同じ電圧が加わり、各枝に電流が流れます。各電熱線のVIが大きく、その和である全体電力も大きくなります。接続方法は各部のVとIを決め、その積Pが発熱の速さを決めます。次は各電熱線と回路全体を混同せず、数値で比べます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。