LESSON 01

電熱線の直列・並列接続

各電熱線と回路全体の電力を計算して比べよう

一本分と回路全体を区別し、P=VIとQ=Ptから直列・並列の電力と熱量を計算します。

各電熱線と回路全体の電力を計算して比べよう

直列・並列の計算では、「今求めた電力は一本分か、回路全体か」を毎回書くと混乱を防げます。各電熱線の電力を足せば、回路全体が一秒あたりに使う電気エネルギーになります。

このレッスンの役割

「電熱線の直列・並列接続」の第4段階です。前のレッスンで、接続から各電熱線のVとIを説明しました。今回はP=VIとQ=Ptを使い、一本分と全体の電力・熱量を数値で比較します。次へ、電流だけで発熱を判断する誤りを直す力を渡します。

知る:部分から全体へ計算する

各電熱線の電力から回路全体の熱量を求める流れ各電熱線の電圧と電流から電力を求め、それらを足して全体電力を出し、時間を掛けて熱量を求める各部のV・I回路規則で決定各部のP=VI一本分と明記P全体=ΣP各部を足すQ=Pt時間を掛ける部分 → 全体 → 一定時間のエネルギー

計算の順序は、①各電熱線のVとI、②一本分のP=VI、③各電力の和で全体P、④Q=Ptです。電力の単位WはJ/sなので、時間を秒にそろえると熱量はJになります。

理解する:12 Vと12 Ω二本の例

直列では合成抵抗が24 Ω、回路電流は12÷24=0.5 Aです。各電熱線の電圧は6 Vなので、一本分の電力は6×0.5=3 W。二本分の全体電力は6 Wです。

並列では各電熱線に12 Vが加わります。各枝の電流は12÷12=1 A、一本分の電力は12×1=12 W。二本分の全体電力は24 Wです。

120秒通電すると、直列は6×120=720 J、並列は24×120=2880 Jです。並列は直列の4倍ですが、これは同じ12 Ω二本を同じ12 V電源へつないだ結果です。

例で使い、よくある誤答を直そう

接続 一本分のP 全体P 120秒のQ
直列 3 W 6 W 720 J
並列 12 W 24 W 2880 J

誤答「並列は一本12 Wだから全体も12 W」は、二本分を足していません。誤答「直列の各電熱線へ回路全体の0.5 Aではなく半分の0.25 Aが流れる」は、直列回路の電流がどこでも同じという規則に反します。

検算では、各電熱線の電圧の和、枝電流の和、各電力の和を確認します。答えの単位も、PならW、QならJです。

自分で確かめ、まとめて次へ進もう

確認1:直列回路の一本分の電力は何Wですか?6 V×0.5 A=3 Wです。
確認2:並列回路全体の電力は何Wですか?一本12 Wが二本なので24 Wです。
確認3:並列を60秒使った熱量は何Jですか?24 W×60 s=1440 Jです。W=J/sなので単位はJになります。

一本分と全体を区別し、P=VIから全体Pを作り、Q=Ptへ進みます。次は、もっともらしい誤答がどの段階で生まれたかを見抜きます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。