初見資料から一定条件を見抜き発熱を予測しよう
初見問題では「一定電圧」「一定電流」と直接書かれないことがあります。同じ電源の両端へつなぐ、直列回路の各部分を比べる、といった回路図や文章から条件を読み取ります。
このレッスンの役割
「抵抗値と電力の関係」の第6段階です。これまでに条件の問い、実験、式の導出、計算、誤答修正を学びました。今回は初見資料から一定量を見抜き、P・Q・温度上昇まで必要な技能を選びます。次の「エネルギー変換の効率」へ、入力エネルギーを正確に求める力を渡します。
知る:回路図から一定量を翻訳する
同じ電源の両端へ抵抗を一つずつつなぐなら、各抵抗の電圧が一定です。直列回路の各抵抗を比べるなら、電流が一定です。並列の各枝は電圧一定です。必要なら回路図へVとIを書き込みます。
理解する:初見の三段資料をつなぐ
資料1は12 V電源に6 Ωと12 Ωを一つずつつないだ測定、資料2は各電熱線を180秒使った結果、資料3は同じ100 gの水の温度変化だとします。
電圧一定なのでP=V²/Rより、6 Ωは24 W、12 Ωは12 Wです。熱量は4320 Jと2160 J。水量・時間・装置条件が同じなら、6 Ω側の温度上昇が大きいと予測できます。
ただし、入力した全電気エネルギーが水だけへ移るわけではありません。電熱線、容器、周囲へも熱が移ります。資料の温度上昇が理想計算より小さくても、すぐに計算ミスとは決めません。
例で使い、よくある誤答を直そう
別の資料で6 Ωと12 Ωが直列につながれ、回路電流が0.5 Aなら、P=I²Rより1.5 Wと3 Wです。今度は12 Ω側の電力が大きくなります。同じ二つの抵抗でも、接続が一定条件を変えたため結論が逆です。
| 資料の手がかり | 一定量 | 使いやすい関係 |
|---|---|---|
| 同じ電源へ一つずつ接続 | V | P=V²/R |
| 直列回路の各抵抗 | I | P=I²R |
| VとIの実測表 | 実測値を使用 | P=VI |
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:同じ電源へ一つずつつなぐとき一定なのは何ですか?
各抵抗に加わる電圧です。P=V²/Rで比較できます。確認2:直列の各抵抗を比べるとき一定なのは何ですか?
各抵抗を流れる電流です。P=I²Rで比較できます。確認3:計算した電気エネルギーと水が得た熱が違うのはなぜですか?
入力エネルギーの一部が電熱線、容器、周囲へ移り、水以外も温めるからです。初見資料では回路から一定条件を読み、式を選び、時間と受熱側までつなぎます。次は入力のうち目的の働きに使われた割合を考えます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。