入力したエネルギーはすべて目的に使われるのか考えよう
電気ケトルの目的は水を温めることですが、容器や周囲の空気も温まります。入力した電気エネルギーは消えていません。ただし、すべてが目的の働きへ変わったわけでもありません。
このレッスンの役割
「エネルギー変換の効率」の第1段階です。前のセクションまでに、入力電気エネルギーPtと水が得た熱4.2mΔTを求めました。今回は入力、目的に使われた出力、その他の出力を区別し、変換効率を調べる問いを作ります。次へ、二つのエネルギーを測る実験を渡します。
知る:入力の行き先を分ける
入力は装置へ入るエネルギーです。目的の出力は、使う人が得たい働きに変わったエネルギーです。その他の出力は目的以外へ移ったエネルギーで、熱、音、光などとして周囲へ広がります。
理解する:効率は「目的へ進んだ割合」
同じ1000 Jを入力しても、水へ900 J移る装置と600 J移る装置では、前者の方が水を温める目的には効率的です。残りの100 Jや400 Jも消えたのではなく、容器や空気などへ移りました。
「有用かどうか」は目的で変わります。電熱器では熱が有用ですが、モーターでは回転が有用で、発生した熱はその他の出力です。効率はエネルギーが存在する割合ではなく、目的の出力になった割合です。
例で使い、よくある誤答を直そう
電球へ100 Jを入力し、光20 J、熱80 Jへ変わったとします。照明としては光20 Jが有用です。一方、保温に使う特別な装置なら、熱を目的に含める場合があります。
誤答「効率が20%なら残り80%のエネルギーは消えた」はエネルギー保存に反します。「高電力の器具は効率が高い」も不十分です。電力は変換の速さ、効率は入力のうち目的へ進んだ割合です。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:電気ケトルで目的の出力は何ですか?
水が得た熱です。容器や周囲が得た熱は、この目的ではその他の出力です。確認2:効率が100%未満でもエネルギー保存に反しないのはなぜですか?
目的に使われなかった分も消えず、別の形で容器や周囲などへ移るからです。確認3:電力と効率は同じですか?
違います。電力は一秒あたりのエネルギー変換量、効率は入力に対する目的の出力の割合です。入力を目的の出力とその他の出力へ分けることが、効率理解の出発点です。次は両方のエネルギーを実験で測ります。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。