LESSON 01

発熱量と電力・時間の関係

電力と時間を二重に数える誤りを直そう

単位と対象を確認し、時間の二重計算やPtの全部を水が得たとする誤りを修正する。

電力と時間を二重に数える誤りを直そう

電力量Ptがすでに与えられているのに、もう一度時間を掛ける誤りがあります。また、計算したPtの全部を水が得たと断定する誤りもあります。量の名前とエネルギーの行き先を点検します。

このレッスンの役割

「発熱量と電力・時間の関係」の第5段階です。前のレッスンで表・グラフの比例を読みました。今回はQ=Ptの二重計算、単位、理想値と実測値の混同を修正します。次へ、初見資料からQ・P・tを選ぶ力を渡します。

知る:入力がPか、すでにPtかを見分ける

電力から発熱量へ一度だけ時間を掛ける判断図入力がワットなら秒を掛けてジュールへ進み、すでにジュールなら再び時間を掛けないP(W=J/s)一秒あたり× t(s)を一度Q=Pt(J)すでに総量もう一度tを掛けない水が得る熱Qの一部の場合がある

Wは一秒あたりなので秒を掛けます。Jはすでに総量なので、それ以上時間を掛けません。単位がJになった時点でQは完成です。

理解する:計算と実験の対象を一致させる

Ptは電熱線で変換された電気エネルギーを表します。水の温度から推定する熱量は、水が得た部分です。容器や空気へ逃げる熱があるため、実測では一致しないことがあります。

差があるからQ=Ptが誤りなのではなく、比較している対象が違う可能性を考えます。

例で使い、よくある誤答を直そう

40 Wを50秒ならQ=2000 Jです。「2000 Jをさらに50倍」は時間を二重に数えています。

また、水が得た熱が1600 Jなら、残り約400 Jは電熱線・容器・周囲へ移ったと考えられます。すべてが水へ入るとは限りません。

自分で確かめ、まとめて次へ進もう

確認1:すでにJで示された電力量へ時間を掛けますか?掛けません。Jはすでに総量です。
確認2:25 Wを80秒使うQは?25×80=2000 Jです。
確認3:水が得た熱がPtより小さい理由は?容器や電熱線、周囲へ熱が移るためです。

単位と対象を確認すれば、時間の二重計算と熱損失の混同を直せます。次は初見の表・グラフから必要な量を選びます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。