初見の機器をエネルギー収支と効率で比較しよう
「早く沸く」「電力が小さい」「効率が高い」は同じ評価ではありません。初見の機器比較では、目的を決め、入力、有用出力、時間を別々に求めてから結論を選びます。
このレッスンの役割
「エネルギー変換の効率」の第6段階です。これまでに入力と出力、実験、収支図、効率計算、誤答診断を学びました。今回は複数資料から機器の速さ・消費量・効率を比較します。次の「家庭の電気器具と安全」へ、定格電力と使用時間を意味から読む力を渡します。
知る:比較する問いを三つに分ける
同じ水を同じ温度まで上げるなら有用出力は同じです。短時間なら速い、入力エネルギーが小さければ消費量が少ない、有用÷入力が大きければ効率が高いと判断します。
理解する:二つの湯沸かし器を比較する
200 gの水を10℃上げる有用出力は4.2×200×10=8400 Jです。機器Aは200 Wで60秒、機器Bは150 Wで70秒かかりました。
Aの入力は12000 J、効率は8400÷12000×100=70%。Bの入力は10500 J、効率は8400÷10500×100=80%です。Aは10秒速いですが、Bは入力が少なく効率が高いと分かります。
例で使い、よくある誤答を直そう
| 機器 | 電力 | 時間 | 入力 | 効率 | 読み取れること |
|---|---|---|---|---|---|
| A | 200 W | 60 s | 12000 J | 70% | 速い |
| B | 150 W | 70 s | 10500 J | 80% | 省入力・高効率 |
誤答「Aは高電力だから最も効率がよい」は速さと割合を混同しています。「Bは時間が長いから必ず多く消費する」も、電力との積を見ていません。
実際の選択では安全性、容量、使いやすさ、価格も重要です。しかし、この資料から直接言えるのは、与えられた条件での速さ・入力・効率です。資料以上に言い切りません。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:AとBのうち早く温めるのはどちらですか?
Aです。60秒で、Bの70秒より短いからです。確認2:入力エネルギーが小さいのはどちらですか?
Bです。10500 Jで、Aの12000 Jより小さいです。確認3:高電力・短時間・高効率は同じ意味ですか?
違います。電力は速さ、時間は所要時間、効率は入力に対する有用出力の割合です。目的を定め、P、Pt、有用÷入力を分ければ、初見の機器も根拠付きで比較できます。次は家庭の電気器具を安全に使う判断へ進みます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。