P=V²/RとP=I²Rを意味から導こう
P=V²/RとP=I²Rは、別々に暗記する公式ではありません。電力P=VIとオームの法則V=IRを組み合わせ、一定にする量を見やすくした形です。
このレッスンの役割
「抵抗値と電力の関係」の第3段階です。前のレッスンで、一定電圧と一定電流を分けた実験を設計しました。今回はP=VIから二つの式を導き、抵抗との関係が反対に見える理由を説明します。次へ、条件に合う式を選ぶ計算力を渡します。
知る:同じP=VIから二つの形を作る
電圧一定なら、オームの法則をI=V/Rと直してP=VIへ入れます。P=V×V/R=V²/Rです。Vが一定なので、Rが2倍ならPは半分になります。
電流一定なら、V=IRをP=VIへ入れます。P=IR×I=I²Rです。Iが一定なので、Rが2倍ならPも2倍になります。
理解する:二つの式は矛盾しない
P=V²/RではRが大きいほどPが小さく、P=I²RではRが大きいほどPが大きくなります。一見反対ですが、前者はV一定、後者はI一定という別の実験です。Rを変えたとき、VとIを同時に一定にはできません。V=IRに反するからです。
式を選ぶ目的は計算を短くするだけではありません。「問題で何が一定か」を明らかにし、抵抗を変えたときに電流または電圧がどう変わるかを含めて説明することです。
例で使い、よくある誤答を直そう
8 V一定で4 Ωと8 Ωを比べます。P=V²/Rより16 Wと8 Wです。0.5 A一定ならP=I²Rより1 Wと2 Wです。
誤答「P=V²/RとP=I²Rは反対なので、どちらかが間違い」は条件を落としています。もう一つの誤答「分かっている数字がVとRだからV²/Rを使う」だけでは不十分です。回路や文章から電圧一定であることも確認します。
| 一定にする量 | 使いやすい式 | Rが2倍のときP |
|---|---|---|
| V | P=V²/R | 1/2倍 |
| I | P=I²R | 2倍 |
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:P=V²/Rはどの二式から作れますか?
P=VIとI=V/Rです。電圧一定の関係を見やすくします。確認2:P=I²RでRを2倍にすると、I一定ならPはどうなりますか?
2倍です。I²は変わらず、PはRに比例します。確認3:VとIを同時に一定にしてRだけ変えられますか?
できません。V=IRなので、VとIが同じならRも同じになります。二つの式はP=VIとV=IRから生まれ、一定条件が違うだけです。次は表・計算・グラフで選び分けます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。