LESSON 01

冬の西高東低と季節風

等圧線の間隔・風速・降雪データを対応させよう

等圧線・風向風速・気温・降雪量を照合し、冬型の強まりを複数の証拠から判断します。

等圧線の間隔・風速・降雪データを対応させよう

まず知る:このレッスンの役割と比べる基準

このレッスンは6レッスンの4番目です。これまで作った冬型の因果モデルを、天気図と観測データで確かめます。高校入試では「知っている冬型」ではなく、複数の資料からその日の冬型が強いかを判断する力が問われます。

等圧線の間隔を比べるときは、同じ縮尺の地図で、同じ気圧差を表す線かを確認します。間隔が狭いほど単位距離あたりの気圧差が大きく、一般に風が強まりやすくなります。ただし、等圧線の本数だけでは判断しません。さらに、風向・風速・降雪量・気温を組み合わせると結論が安定します。

資料 冬型が強いときの代表的傾向 単独判断の危険
等圧線 日本付近で間隔が狭い 地図の縮尺が違うと比較できない
北西寄りで強い 局地風の影響もある
日本海側の降雪 多くなりやすい 地形・気温・時間にも左右される
気温 寒気流入で下がりやすい 夜間や標高の影響もある

理解する:例題で複数資料を一つの結論へまとめる

二日間の等圧線間隔・風速・降雪量の比較A日は等圧線が広く風速4メートル毎秒で降雪2センチ、B日は等圧線が狭く風速11メートル毎秒で降雪18センチを示す比較図。A日B日等圧線の間隔:広い等圧線の間隔:狭い風速4 m/s・降雪2 cm風速11 m/s・降雪18 cm

例題では、A日とB日の天気図は同じ縮尺で、B日の方が日本付近の等圧線が狭く並んでいます。観測地点ではA日が北西4 m/s・6時間降雪2 cm、B日が北西11 m/s・6時間降雪18 cmでした。B日は、①気圧差が大きい、②北西風が強い、③日本海側の降雪が多い、という三つの証拠が同じ結論を支えます。したがって「B日の方が冬型が強まった」と判断できます。

使う:練習でデータの読み過ぎを防ぐ

データを答えに使うときは「数値→意味→結論」の順に書きます。たとえば「風速11 m/sでA日より7 m/s大きい→北西季節風が強い→B日の冬型が強い」とします。降雪量は、同じ観測時間かを必ず確認します。24時間値と6時間値をそのまま比べてはいけません。

誤答「B日の等圧線は10本、A日は5本なのでB日の風が2倍」は成立しません。本数と風速は単純比例せず、地図範囲や等圧線の気圧間隔も確認が必要です。資料が示す範囲を越えて数値を推測しないことも、入試の記述では重要です。

転用する:まとめと誤答修正へつなぐ

初見資料では、等圧線だけで決めず、風向・風速・気温・降雪を照合します。証拠が一致すれば結論は強くなり、一致しなければ局地条件や観測時間を疑います。次は、冬型について起こりやすい「全国で雪」「海が雪を作る」という説明を、証拠と因果で修正します。

確認1:等圧線の間隔を比較する前に確認することは何ですか。地図の縮尺と、等圧線が表す気圧の間隔が同じかを確認します。
確認2:B日の冬型が強いと判断した三つの証拠は何ですか。等圧線の間隔が狭いこと、北西風が強いこと、日本海側の降雪量が多いことです。
確認3:等圧線の本数が2倍なら風速も2倍と言えますか。言えません。本数ではなく距離あたりの気圧差を見て、他の観測データとも照合します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。