LESSON 01

春・秋の移動性高気圧

偏西風が春・秋の気圧系を西から東へ運ぶ仕組みをつかもう

上空の偏西風と、春・秋の高気圧・低気圧が西から東へ進みやすいことをモデルで結びます。

偏西風が春・秋の気圧系を西から東へ運ぶ仕組みをつかもう

まず知る:このレッスンの役割と上空の流れ

このレッスンは6レッスンの3番目です。前のレッスンで見た晴雨の順序に、気圧系が東進する理由を加えます。日本が位置する中緯度の上空では、西から東へ向かう偏西風が一年を通して卓越し、春・秋の高気圧や低気圧の移動に大きく関わります。

偏西風は上空の広い範囲を流れる風です。地上の観測所で一時的に吹く西風と同じものではありません。また気圧系は形を変えながら進むので、偏西風の速度と完全に同じでもありません。

区別 偏西風 地上風
主な場所 中緯度の上空 地表付近
大きな向き 西から東 気圧配置・地形で変化
学習上の役割 気圧系の東進を考える 地点の天気や風向を読む

理解する:例題で上空と地上を重ねる

上空の偏西風と移動性高気圧の東進日本上空を西から東へ流れる偏西風の下で、高気圧と低気圧が形を変えながら東進する模式図。上空の偏西風:西→東地上の気圧系も東へ進みやすい

例題で、日本西方の高気圧が翌日には日本付近、その翌日には東海上へ進んだとします。連続図は移動の観察事実です。偏西風は、その東進を説明するモデルです。「図で東へ動いた」と「上空の西風に流されやすい」を区別してから結びます。

使う:練習で地上風との誤答を直す

ある地点の地上風が北風でも、上空の偏西風が消えたとは言えません。高度が違う風を混同しているからです。また偏西風が蛇行したり気圧系が発達・衰弱したりするため、移動方向や速度には変化があります。

転用する:まとめと時系列データへつなぐ

偏西風は「西から東へ進みやすい」理由を与え、連続天気図は実際の移動を示します。モデルと観測を両方使うことが大切です。次は一地点の気圧・雲量・降水の時系列から、気圧系の接近と通過を読み取ります。

確認1:偏西風は主にどこを吹きますか。日本を含む中緯度の上空を、西から東へ吹きます。
確認2:地上が北風なら偏西風はありませんか。いいえ。高度が違うため、地上風の向きだけでは上空の偏西風を否定できません。
確認3:気圧系は偏西風と完全に同じ速度で進みますか。いいえ。発達・衰弱や偏西風の蛇行などで移動は変わります。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。