偏西風が春・秋の気圧系を西から東へ運ぶ仕組みをつかもう
まず知る:このレッスンの役割と上空の流れ
このレッスンは6レッスンの3番目です。前のレッスンで見た晴雨の順序に、気圧系が東進する理由を加えます。日本が位置する中緯度の上空では、西から東へ向かう偏西風が一年を通して卓越し、春・秋の高気圧や低気圧の移動に大きく関わります。
偏西風は上空の広い範囲を流れる風です。地上の観測所で一時的に吹く西風と同じものではありません。また気圧系は形を変えながら進むので、偏西風の速度と完全に同じでもありません。
| 区別 | 偏西風 | 地上風 |
|---|---|---|
| 主な場所 | 中緯度の上空 | 地表付近 |
| 大きな向き | 西から東 | 気圧配置・地形で変化 |
| 学習上の役割 | 気圧系の東進を考える | 地点の天気や風向を読む |
理解する:例題で上空と地上を重ねる
例題で、日本西方の高気圧が翌日には日本付近、その翌日には東海上へ進んだとします。連続図は移動の観察事実です。偏西風は、その東進を説明するモデルです。「図で東へ動いた」と「上空の西風に流されやすい」を区別してから結びます。
使う:練習で地上風との誤答を直す
ある地点の地上風が北風でも、上空の偏西風が消えたとは言えません。高度が違う風を混同しているからです。また偏西風が蛇行したり気圧系が発達・衰弱したりするため、移動方向や速度には変化があります。
転用する:まとめと時系列データへつなぐ
偏西風は「西から東へ進みやすい」理由を与え、連続天気図は実際の移動を示します。モデルと観測を両方使うことが大切です。次は一地点の気圧・雲量・降水の時系列から、気圧系の接近と通過を読み取ります。
確認1:偏西風は主にどこを吹きますか。
日本を含む中緯度の上空を、西から東へ吹きます。確認2:地上が北風なら偏西風はありませんか。
いいえ。高度が違うため、地上風の向きだけでは上空の偏西風を否定できません。確認3:気圧系は偏西風と完全に同じ速度で進みますか。
いいえ。発達・衰弱や偏西風の蛇行などで移動は変わります。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。