LESSON 01

地層・化石・大地の歴史入試総合

かぎ層・化石・標高から柱状図を対比しよう

火山灰層・示準化石・岩相・標高を使い分け、複数地点の柱状図から同じ時期の地層と欠失・傾きを判定します。

かぎ層・化石・標高から柱状図を対比しよう

まず知る

このレッスンは入試総合6レッスンの2番目です。前回は、設問を分類して必要な資料を選びました。今回は、離れた地点の柱状図から「同じ時期にできた地層」を見つけます。

対比では、証拠の強さを区別します。

証拠 強み 注意点
特徴的な火山灰層 広範囲へ短時間に堆積しやすい 同じ噴火か、色・鉱物・位置も確認
示準化石 特定の地質年代を示す 運搬・再堆積の可能性を確認
岩相 堆積環境の連続を追える 同じ岩石は別年代にもできる
標高・深度 地層の傾きや位置を計算できる 同じ標高=同年代ではない

まず火山灰や示準化石で時刻面を決め、岩相と標高を補助に使うのが基本です。

理解する

地点Aでは標高110 mに火山灰K、地点Bでは標高80 mに同じ特徴の火山灰Kがあるとします。標高は違っても、同じ噴火のKなら同時期の層です。現在の高さの差は、地層の傾きや地殻変動で生じます。

火山灰層で地点AとBの柱状図を対比する図地点Aの標高110メートルと地点Bの80メートルにある同じ火山灰Kを結び、地層が東へ低くなることを示す地点A地点B火山灰K火山灰K同じ時刻面A 110 mB 80 m標高が違っても対比できる

もしAとBの距離が水平300 mで、Kの標高差が30 mなら、地層はAからBへおよそ30 m低くなっています。入試で傾きを角度にせず「どちらへ低くなるか」だけ問う場合は、差と方向を正しく読めれば十分です。

同じ砂岩が両地点にあっても、それだけで同じ層とは限りません。砂岩は何度もできるからです。火山灰Kの直上にある、同じ示準化石を含むなど、時間を結ぶ証拠を足します。

使う

対比の手順です。

  1. 各柱状図の地表標高と、深さ・高さの基準を確認する。
  2. 火山灰層や化石帯の候補を探す。
  3. 特徴が一致するかを表で比べる。
  4. 確実なかぎ層を線で結ぶ。
  5. その上下の地層を対応させる。
  6. 欠けた層は侵食・非堆積・観察不足を候補にする。

例題:AではKの上に泥岩M、BではKの上に砂岩Sがあり、そのさらに上にMがあります。

Mが同時期とは、Kだけでは決められません。BではK後にSが堆積してからMができた可能性があり、横方向に同時期の環境が違った可能性もあります。化石や別のかぎ層を確認します。

よくある誤答は、柱状図の同じ高さを横線で結ぶことです。柱状図の上下は地点ごとの地層順であり、紙面上の高さは年代を表しません。

転用する

ボーリング資料では「地表から何m下」という深度で示されます。地表標高100 mの地点で深度20 mなら、その層の標高は80 mです。地点間で比較するときは、深度を標高へ直して基準をそろえます。

示準化石を使う場合も、化石が礫の中に再堆積していないか確認します。地層中に普通に含まれ、同じ化石帯が続くなら対比の根拠が強まります。

次は、対比した地層に不整合・貫入・断層を加え、出来事順序を復元します。

確認1:同じ火山灰KがAでは110 m、Bでは80 mにある。何が言える?同じ噴火のKなら同時期の層で、現在はB側で30 m低いと読めます。標高差は年代差ではありません。
確認2:AとBに同じ砂岩があるだけで対比できない理由は?砂岩は異なる時代・環境で繰り返しできるためです。火山灰や示準化石など時間を示す証拠が必要です。
確認3:地表標高120 m、深度35 mの火山灰層の標高は?120−35=85 mです。別地点と比べるときは深度ではなく共通の標高基準に直します。

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