LESSON 01

示準化石で地質年代を知る

示準化石の条件と代表例を役割から覚えよう

示準化石を短い生存期間と広い分布をもつ年代指標として理解し、代表例を地質時代と役割から整理する。

示準化石の条件と代表例を役割から覚えよう

まず知る

このレッスンの役割と到達点

前のセクションでは、示相化石から昔の環境を推定しました。ここからは、化石を地層の年代を知る基準として使います。最初の仕事は、示準化石の条件と代表例を、役割から理解することです。

示準化石は、地層ができた年代を判断したり、離れた地層を同じ時期のものとして対比したりする手がかりです。役立つ生物には、主に二つの条件があります。

  1. 地質学的には短い期間に栄えたこと
  2. 広い地域に分布したこと

短い生存期間なら年代の幅を細くでき、広い分布なら離れた地点でも同じ基準を使えます。見つけやすい、数が多い、特徴を見分けやすいことも実用上は大切です。

理解する

代表例を地質時代の位置と結ぶ

中学校では、地球の長い歴史を古生代・中生代・新生代という大きな区分で整理します。

古生代・中生代・新生代と代表的な示準化石古い方から古生代の三葉虫とフズリナ、中生代のアンモナイト、新生代のビカリアとナウマンゾウを並べる古い新しい古生代三葉虫フズリナ中生代アンモナイト新生代ビカリアナウマンゾウ化石が示す時代の区分を、地層の年代をしぼる基準にする実際の地質年代はさらに細かく分けられ、種類ごとの生存期間表で確かめる

地質時代 代表的な化石の例
古生代 三葉虫、フズリナ
中生代 アンモナイト
新生代 ビカリア、ナウマンゾウ

この表は大きな時代区分を覚える入口です。実際には生物の種類ごとに生存期間が異なります。問題に詳しい年代表がある場合は、暗記した大区分より資料の範囲を優先します。

示相化石との役割の違い

示相化石は環境を、示準化石は年代を考えるために使います。「示相」は地層の相、つまり環境のようす、「示準」は年代を比べる基準です。

サンゴ化石から暖かく浅い海だった可能性は言えますが、それだけで古生代・中生代・新生代のどれかは決められません。アンモナイト化石なら中生代の地層だと考える手がかりになりますが、海の深さや水温は岩相や示相化石も合わせて考えます。

使う

問いに合う化石を選ぶ

例題:地層Aからサンゴ化石とアンモナイト化石が見つかりました。地層Aについて何が分かりますか。

  • サンゴ:暖かく浅い海という環境の手がかり
  • アンモナイト:中生代という年代の手がかり

答えは「地層Aは中生代に、暖かく浅い海でできた可能性がある」です。二種類の化石を、年代と環境の別々の役割に使っています。

ただし、化石が摩耗した破片なら、古い地層から削られて再堆積した可能性があります。化石の保存状態と母岩も確認します。

覚えるときは二つの軸を使う

代表例は、化石名だけでなく「何を示すか」と「どの時代か」をカードにします。

  • 表:アンモナイト
  • 裏:年代を示す示準化石。中生代の代表例。

環境の例と混ぜず、年代の箱へ分類することが重要です。

転用する

未知の生物でも条件から判断する

生物Xについて「世界中の海に分布し、地質学的には200万年間だけ存在した」と資料にあれば、名前を知らなくても示準化石に向くと判断できます。短い期間が年代をしぼり、広い分布が離れた地点の対比を可能にするからです。

反対に、1億年間生存したが一つの湾にしか分布しなかった生物Yは、年代を細かくしぼれず、広域対比にも使いにくいので、よい示準化石とは言いにくいです。

次のレッスンでは、化石の出現・絶滅時期と分布範囲を、帯グラフや表から正確に読み取ります。

確認1:直接確認示準化石に向く二つの中心条件は何ですか。生存期間が短いことと、広い地域に分布したことです。
確認2:誤りを見抜くサンゴは有名な化石なので、見つかれば中生代と決められますか。決められません。サンゴは主に環境を示し、年代は示準化石など別の証拠で調べます。
確認3:初見資料へ転用生物Zは短期間だけ存在し、広い海域に分布しました。示準化石に向きますか。向きます。短い期間と広い分布の両条件を満たすからです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。