時代区分は同じ長さ・恐竜と人類は同時代の誤答を直そう
まず知る
このレッスンの役割と到達点
ここまで、年表、化石帯、環境変化、種類数グラフを読みました。このレッスンでは、地球史を図や映像の印象だけで覚えたときに起こる誤答を、時間軸と証拠へ戻って修正します。
代表的な誤りは次の四つです。
| 誤答 | 戻る基準 |
|---|---|
| 古生代・中生代・新生代は同じ長さ | 年代境界と時間軸の縮尺 |
| 2億年前は1億年前より新しい | 「○年前」は数が大きいほど古い |
| 恐竜と人類は同時に暮らした | それぞれの生存期間の重なり |
| 代表化石は時代の最初から最後までいた | 種類ごとの実際の生存期間 |
理解する
恐竜と人類の時間帯を重ねて確かめる
鳥類を除く恐竜は約2億3000万年前から約6600万年前まで、人類につながる系統は地球史のごく最近に現れました。
映画や物語で人と恐竜が同じ場面にいても、それは創作です。時間帯の帯が重ならないため、鳥類を除く恐竜と人類は同時代には暮らしていません。
また、古生代・中生代・新生代の帯の長さは異なります。時代区分の名前が三つだから三等分、とは考えません。
代表化石は時代全体を埋める印ではない
「アンモナイトは中生代の代表」と言っても、すべての種類が中生代の最初から最後まで存在したわけではありません。種類ごとに出現・絶滅の時期が違います。詳しい年代を問う問題では、化石種の生存期間表を使います。
使う
誤答を時間軸で修正する
誤答1:「2億年前より1億年前のほうが古い。2は1より大きいから、新しい方向だ。」
修正:「○年前」は現在からどれだけさかのぼるかを表します。2億年前は現在から遠いため、1億年前より古いです。
誤答2:「新生代の欄が年表で短いのは、資料が少ないからだ。」
修正:縮尺のある年表なら、欄の短さは時間の短さを表します。まず図が縮尺どおりか確認し、境界年代の差を求めます。
誤答3:「古い生物から新しい生物へ、必ず一列に進化した。」
修正:生物の系統は木の枝のように分かれます。多くの系統が同時に存在し、絶滅する枝も続く枝もあります。新しい生物が古い生物より常に優れている、という意味ではありません。
年代表を逆向きに読まない
100百万年前から80百万年前へ進むのは、新しい方向です。数は小さくなります。グラフや表によって新しい方向が右とは限らないため、矢印・軸ラベル・年代値の三つを確認します。
転用する
縮尺のないイラストを資料として使いすぎない
教科書の生物イラストは、各時代の代表例を見せるため、同じ大きさ・同じ間隔で並ぶことがあります。この配置だけから、生存期間や時代の長さは読めません。数値のある年表や化石帯へ戻ります。
未知の化石Xが「中生代の代表」とだけ書かれているなら、中生代という大区分までは言えます。正確な年代や中生代全体に存在したことは、追加資料なしに断定しません。
次のレッスンでは、柱状図・化石帯・岩相・年代値を統合し、ある地域の環境と生物の歴史を証拠・別解・限界付きで復元します。
確認1:直接確認
2億年前と8000万年前ではどちらが古いですか。2億年前です。現在からより遠くさかのぼるからです。確認2:誤りを見抜く
恐竜と人類の生存期間の帯が重なりません。同時に暮らしたと言えますか。言えません。確認3:初見資料へ転用
化石Yが「古生代の代表」とだけ示されています。古生代の地層候補とは言えますが、正確な数値年代や古生代全体の生存は資料なしに決められません。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。