化石・岩相・年代資料を同じ時間軸へ配置しよう
まず知る
このレッスンの役割と到達点
前のレッスンでは、古生代・中生代・新生代を大きな年表へ並べました。ここでは、化石の年代幅、火山灰の数値年代、岩相が示す環境、柱状図の上下を、同じ時間軸へ置きます。
資料ごとに表すものが違います。
| 資料 | 時間軸での表し方 |
|---|---|
| 示準化石 | 生存期間の幅をもつ帯 |
| 放射年代などの測定値 | 誤差を含む一点または狭い範囲 |
| 柱状図の上下 | 大きな乱れがなければ下ほど古いという順序 |
| 不整合 | 記録が欠けた時間の空白 |
| 岩相・示相化石 | その時間帯の環境情報 |
年代が「○年前」のときは、大きい数ほど古いことを確認します。
理解する
幅のある証拠を一点にしない
化石Aは90〜70百万年前、化石Bは78〜68百万年前なので、共通するのは78〜70百万年前です。火山灰が75±1百万年前なら、74〜76百万年前という狭い範囲になります。
ここで「75百万年前ぴったり」とせず、測定誤差を含む範囲で表します。また、化石AやBの年代を帯の中央へ一点で置いてはいけません。生存期間のどこかという意味だからです。
使う
資料を配置する五手
- すべての年代を同じ単位へそろえる。
- 時間軸の古い・新しい向きを決める。
- 生存期間は帯、測定値は誤差付きの点として描く。
- 柱状図の上下関係を年表の順序へ写す。
- 岩相や示相化石を、その年代帯の環境メモとして添える。
例:下位の砂岩にアンモナイト、上位の泥岩に新生代の化石Xがあり、間に不整合があります。年表ではアンモナイトの中生代を古い側、Xの新生代を新しい側へ置き、その間に記録の空白があると示します。不整合面そのものが長い時間を表すのではなく、面をはさんで失われた記録が時間の空白です。
地層の厚さと時間を分ける
厚さ10 mの泥岩と厚さ1 mの火山灰層を比べても、泥岩が必ず10倍長い時間を表すとは限りません。堆積速度が違い、侵食や堆積停止もあるからです。時間の長さは年代資料で判断し、地層の厚さをそのまま時間軸の長さにしません。
転用する
資料の精度に合う年表を作る
問題が「中生代」という大区分しか与えないなら、年表にも中生代の幅を持たせます。数値年代があるなら狭い帯へしぼります。証拠より細かい結論を作らないことが大切です。
化石Yが80〜60百万年前、火山灰が65±2百万年前なら、地層は67〜63百万年前の候補です。ただし、火山灰が同じ層より下なら、地層は火山灰より新しいという順序条件も合わせます。
次のレッスンでは、時間軸上で化石群集が変わる理由を、環境変化・進化・移動・絶滅・保存の偏りに分けて説明します。
確認1:直接確認
化石の生存期間は、年表上で一点と帯のどちらにしますか。期間の幅をもつ帯にします。確認2:誤りを見抜く
厚さ20 mの地層は厚さ2 mの地層より必ず10倍長い時間を示しますか。堆積速度や侵食が違うため、厚さだけでは言えません。確認3:初見資料へ転用
化石Aが100〜80、Bが90〜70百万年前なら共通範囲は90〜80百万年前です。そこへ85±1百万年前の火山灰が同じ層にあれば、86〜84百万年前へしぼれます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。