岩石が粒になり地層へ届く四つの過程を区別しよう
このレッスンは「風化・侵食・運搬・堆積」6レッスン中の1番目です。前のセクションで見た地層の粒が、もとの岩石からどのように生まれ、移動し、積もったのかを四つの動作に分けます。
前から受け取る力:露頭の粒・層・化石から、過去の出来事を証拠つきで復元する
今回完成させる力:風化・侵食・運搬・堆積を、場所と物質の動きで区別して一連の流れを説明する
次へ渡す力:流水模型で一条件だけを変え、四つの過程を観察する
まず知る
四つの過程は、次のように区別します。
| 過程 | 中心となる動作 | 物質は移動するか | 例 |
|---|---|---|---|
| 風化 | 岩石がその場で崩れたり性質が変わったりする | その段階では大きく移動しない | 温度変化、凍結、雨水、植物の根で割れる |
| 侵食 | 流水などが地表や岩石を削り取る | 削り取られ始める | 川が谷や川岸を削る |
| 運搬 | 削られた粒が別の場所へ運ばれる | 移動する | れき・砂・泥が川を下る |
| 堆積 | 運ぶ力が弱まり、粒がその場所にたまる | 移動が止まり積もる | 川底、河口、海・湖の底に積もる |
自然では四つが場所によって同時に起きることもあります。順番の暗記だけでなく、「今、岩石や粒に何が起きているか」を見ます。
理解する
風化と侵食は特に混同しやすい言葉です。岩石に割れ目ができ、同じ場所で細かくなるのは風化です。その粒を流水が削り取り、地表から取り去る働きが侵食です。風化は侵食されやすい材料をつくりますが、同じ現象ではありません。
侵食と運搬もつながっています。川岸から砂粒を削り取る瞬間は侵食、その粒が水中を下流へ移動している間は運搬です。同じ粒でも、時間によって過程の名前が変わります。
堆積は粒が消えることではありません。流れが弱まって運びきれなくなった粒が、川底や湖・海底に残ることです。後から別の粒が重なると、地層の材料になります。
流水は中心的な働きですが、風、氷河、波、重力なども侵食・運搬・堆積に関わります。このセクションでは主に流水をモデルにして、四つの動作の考え方を身につけます。
使う
次の場面を分類します。
- 冬に岩の割れ目の水が凍り、割れ目が広がった:風化
- 大雨で川岸の土砂が削り取られた:侵食
- 濁った水が砂や泥を下流へ動かしている:運搬
- 河口で流れが弱まり、砂が海底へ積もった:堆積
一つの場面に複数がある例もあります。大雨の川では、上流で侵食、川の中で運搬、流れの弱い内側や河口で堆積が同時に起きます。「大雨だから侵食」だけで決めず、観察した場所と粒の動作を書きます。
記述例: 「岩石は雨水や温度変化でその場で風化し、流水に侵食されて粒となる。粒は川によって運搬され、流れが弱まる河口や海底で堆積する。」
確認1:直接確認
粒が水中を下流へ動いている過程を何といいますか。運搬です。確認2:誤りを修正
「岩がその場でひび割れたので侵食」を直してください。削り取られて移動していないため、その場で崩れる風化です。確認3:別資料へ転用
風が砂を運び、風の弱い場所に砂丘をつくりました。四つのうち何ですか。移動中は運搬、止まって積もると堆積です。働くものは流水ではなく風です。転用する
未知の写真や動画では、次の四つの問いを順に使います。
- 岩石はその場で崩れたか。
- 地表から削り取られたか。
- 粒は別の場所へ動いているか。
- 動きが止まり、粒が積もったか。
同じ場所でも、時刻を変えて見ると答えが変わることがあります。洪水時に運搬されていた砂が、水位低下後に堆積するからです。
次は、トレーの斜面に一定量の水を流す安全な模型を使い、水量・傾き・粒径のうち一つだけを変えて、侵食量・移動距離・堆積位置を公平に比べます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。