LESSON 01

示準化石で地質年代を知る

未知の化石帯と柱状図から地層の年代を対比しよう

未知の化石帯・年代表・複数柱状図・かぎ層を統合し、離れた地層の年代範囲と環境差を対比する。

未知の化石帯と柱状図から地層の年代を対比しよう

まず知る

このレッスンの役割と到達点

このセクションの最後は、初めて見る化石帯・年代表・複数柱状図・かぎ層を統合し、離れた地層の年代を対比する課題です。示準化石の条件を選び、年代帯の共通部分を取り、矛盾があれば再堆積などを点検します。

使う証拠の役割を先に分けます。

証拠 できること
化石の生存期間 地層の年代範囲をしぼる
化石の広い分布 離れた地点を同じ基準で比べる
かぎ層 同じ時間面を地点間で結ぶ
柱状図の上下 地層の相対的な新旧を並べる
岩相・示相化石 同じ時期の環境差を考える

年代と環境は別の問いです。同じ時期の地層でも、砂岩と泥岩のように岩相が違うことがあります。

理解する

化石帯とかぎ層の二つで対比する

地点Aと地点Bは遠く離れています。黄色の凝灰岩は同じ火山灰層です。その直上の地層aとbから化石P・Q・Rが見つかりました。

二地点の柱状図と化石年代帯を統合して地層を対比する地点AとBの黄色い凝灰岩を結び、直上の地層から出た化石P・Q・Rの共通期間80から76百万年前を示す地点A地層a化石P・Q凝灰岩地点B地層b化石Q・R凝灰岩同じかぎ層9085807570百万年前PQR共通年代 80〜76百万年前

資料表では、Pが90〜74百万年前、Qが82〜74百万年前、Rが80〜76百万年前に存在したとします。地層aにはPとQがあるので82〜74百万年前、地層bにはQとRがあるので80〜76百万年前が候補です。

さらにaとbは同じ凝灰岩の直上にあり、Qを共通に含みます。二層を同じ時期の地層と考えると、P・Q・Rの共通部分である80〜76百万年前まで年代をしぼれます。

地層aは砂岩、bは泥岩なので、同じ時期でもAは岸に近く、Bはより沖側だった可能性があります。年代の一致と環境の違いを同時に説明できます。

使う

初見資料を八手で解く

  1. 設問が年代・環境・対比のどれを聞くか確認する。
  2. 年代表の単位と古い・新しい向きを確認する。
  3. 各化石の生存期間と分布を読む。
  4. 同じ地層から出た化石の年代帯を重ねる。
  5. 共通部分があるか確認する。
  6. かぎ層と柱状図の上下で地点間を対比する。
  7. 化石の保存状態から再堆積を点検する。
  8. 結論を年代範囲と条件付きで書く。

記述例:「地層aとbは80〜76百万年前にできた可能性が高い。両層は同じ凝灰岩の直上にあり、化石P・Q・Rの生存期間が80〜76百万年前で共通するからである。」

資料にない数字を作らない

年代表が古生代・中生代・新生代の大区分しか示さないなら、「中生代」と答えます。正確な数値年代を資料なしに書いてはいけません。逆に詳しい帯グラフがあるなら、暗記した大区分だけで終わらず共通範囲を読みます。

転用する

地球の歴史の物語へつなげる

地層の年代をそろえると、離れた地域で同じ時期に起きた環境変化や、生物群の入れ替わりを比較できます。ある境界を境に多くの化石が同時に見られなくなるなら、大きな環境変化や大量絶滅の手がかりになる可能性があります。

ただし、化石が見つからないだけでは絶滅と断定できません。多地点の連続した地層、複数種類の化石、火山灰層や年代測定などを組み合わせます。

次のセクションでは、古生代・中生代・新生代の代表的な生物と環境変化を大きな時間の流れへ置き、地球史を復元します。

確認1:直接確認化石Aが100〜90、Bが96〜88百万年前なら、共通年代は何ですか。96〜90百万年前です。
確認2:誤りを見抜く同じ示準化石を含む砂岩と泥岩なので、環境も同じと答えました。年代は同じ可能性がありますが、岩相の違いから環境は異なる可能性があります。
確認3:初見資料へ転用三化石の年代帯に共通部分がありません。どうしますか。平均を取らず、同定、試料の層、再堆積、年代表、かぎ層の対比を点検します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。