LESSON 01

柱状図を正しく読む

凡例・上下・厚さ・標高を取り違えず読もう

柱状図の題名・凡例・上下・目盛りを確認し、層厚、深さ、標高を取り違えずに読み取る。

凡例・上下・厚さ・標高を取り違えず読もう

まず知る

このレッスンの役割と到達点

前のセクションでは、離れた地点の地層を、かぎ層や上下の並びで結びました。このセクションでは、その材料になる柱状図を正確に読みます。第1レッスンの仕事は、推定を急がず、図に書かれた事実を取り出すことです。

柱状図は、ある地点で見られる地層を、縦に積み重ねて表した図です。まず次の六つを確認します。

確認するもの 読み取る内容
題名・地点 どこの記録か
上下 地表側と地下側はどちらか
凡例 れき岩・砂岩・泥岩・凝灰岩などの模様
目盛り・単位 1目盛りが何mか
層厚 地層の上面から下面までの実際の厚さ
標高・深さ 海面からの高さか、地表から下への距離か

標高は海面を0 mとした高さ、深さはその地点の地表から下へ測った距離です。同じ「20 m」という数字でも意味が違います。

理解する

一本の柱状図を順番に読む

次の図では、地表の標高は120 mです。地下へ向かって泥岩、凝灰岩、砂岩が重なっています。左の数字は地表からの深さ、右の数字は境界の標高です。

深さと標高を併記した柱状図標高120メートルの地表から泥岩、凝灰岩、砂岩が重なり、深さと境界標高の関係を示す地点A 地表の標高 120 m地表泥岩 10 m凝灰岩 5 m砂岩 12 m深さ 0〜10 m深さ 10〜15 m深さ 15〜27 m標高120 m標高110 m標高105 m標高93 m境界の標高 = 地表の標高 − 地表からの深さ

読み方は「全体→境界→各層」の順です。

  1. 地点A、地表の標高120 mを確認する。
  2. 上が地表、下が地下だと確認する。
  3. 凡例から岩石名を読む。
  4. 境界の深さを読む。泥岩と凝灰岩の境界は深さ10 mである。
  5. 層厚は境界どうしの差で求める。凝灰岩は15−10=5 mである。

大切なのは、紙の上で長く見えるかではなく、目盛りと単位で実際の厚さを読むことです。図が拡大・縮小されても、数値が同じなら実際の厚さは変わりません。

使う

例題で事実だけを取り出す

地点Bの地表は標高85 mです。深さ0〜4 mが砂岩、4〜7 mが凝灰岩、7〜19 mが泥岩でした。

  • 砂岩の層厚:4−0=4 m
  • 凝灰岩の層厚:7−4=3 m
  • 泥岩の層厚:19−7=12 m
  • 凝灰岩上面の標高:85−4=81 m
  • 凝灰岩下面の標高:85−7=78 m

「凝灰岩は深さ4〜7 mにある」と「凝灰岩は標高78〜81 mにある」は、同じ地層を別の基準で表した文です。別地点と比べるときは、地表の高さが違うので、深さではなく標高へ直す必要があります。

よくある誤りを直す

誤り:「図で泥岩が一番長いから、どの地点でも泥岩が一番厚い。」

直し方:この柱状図で、目盛りから泥岩が12 mだとは言えます。しかし、柱状図は一地点の記録です。別地点の厚さまで決めることはできません。「この地点では」と資料の範囲を付けて答えます。

転用する

初見の柱状図で使う読み取り手順

初めて見る図では、いきなり地層の傾きを考えず、次の順で余白に印を付けます。

  1. 地点名と地表の標高を囲む。
  2. 上下と目盛りの単位を確認する。
  3. 凡例と各層の境界を対応させる。
  4. 境界の深さと層厚を記録する。
  5. 必要な境界だけ標高へ直す。
  6. 読み取った事実と、そこからの推定を別の欄に書く。

この手順を守ると、「同じ深さだから同じ地層」「紙面上で同じ高さだから同じ標高」という誤りを防げます。次は、実際の露頭資料をどのように柱状図へ写すかを学びます。

確認1:直接確認地表の標高が100 mで、ある境界が深さ8 mにあります。境界の標高は何mですか。答えは92 mです。100−8で求めます。
確認2:誤りを見抜く二つの柱状図で、どちらも深さ5 mに凝灰岩がありました。「凝灰岩の標高も同じ」と言えますか。言えません。地表の標高を確認し、標高へ直して比べます。
確認3:初見資料へ転用コピーで縦だけ2倍に拡大された柱状図では、実際の層厚も2倍になりますか。なりません。目盛りと単位が示す実際の値を読みます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。