LESSON 01

柱状図を正しく読む

層厚・標高・深度の関係を説明しよう

層厚・地表からの深さ・海面基準の標高を区別し、地層境界の標高を計算して地点間で比べる。

層厚・標高・深度の関係を説明しよう

まず知る

このレッスンの役割と到達点

前のレッスンでは、露頭の情報を柱状図へ正確に写しました。ここでは、一本の柱状図に書かれた「層厚」「深さ」「標高」をつなぎます。この関係が分かると、地表の高さが違う地点どうしでも、同じ地層の位置を比べられます。

三つの量を区別しましょう。

基準
層厚 地層の上面から下面まで 凝灰岩の厚さ3 m
深さ その地点の地表から下へ 地表から深さ8 m
標高 平均海面を0 mとして上下へ 標高72 m

地表の標高と、ある境界までの深さが分かれば、境界の標高を求められます。

境界の標高 = 地表の標高 − 境界までの深さ

理解する

同じ深さでも標高が違う理由

丘の上と低地では、地表の標高が違います。そのため、どちらも「深さ10 m」にある地層でも、海面から測った標高は同じとは限りません。

丘の地点Aと低地の地点Bにおける深さと標高の違い地点Aの地表標高100メートル、地点Bの地表標高80メートルで、どちらも深さ10メートルの境界が標高90メートルと70メートルになる110 m100 m90 m80 m70 m地点A 地表100 m深さ0〜10 m境界は標高90 m地点B 地表80 m深さ0〜10 m境界は標高70 m同じ深さ10 mでも、地表標高が違えば境界標高は違う

地点Aは地表標高100 mなので、深さ10 mの境界は100−10=標高90 mです。地点Bは地表標高80 mなので、同じ深さ10 mでも80−10=標高70 mです。

層厚はさらに別の量です。ある地層の上面が深さ8 m、下面が深さ13 mなら、層厚は13−8=5 mです。上面の標高と下面の標高の差を使っても、地層がほぼ水平で柱状図が鉛直方向の厚さを表す条件なら5 mになります。

使う

境界の標高をそろえて比べる

地点Cの地表は標高130 mで、凝灰岩の上面は深さ18 mです。地点Dの地表は標高105 mで、同じ特徴をもつ凝灰岩の上面は深さ5 mです。

  • 地点C:130−18=標高112 m
  • 地点D:105−5=標高100 m

深さだけを見ると、地点Cの凝灰岩は地点Dより深い位置にあります。しかし、標高へ直すと地点Cのほうが12 m高い位置です。「深い」という言葉を使うときは、地表からの深さなのか、海面を基準にした低さなのかを明確にします。

上面と下面を混同しない

凝灰岩の上面が標高112 m、下面が標高109 mなら、層厚は3 mです。離れた地点で比べるときは、上面どうし、または下面どうしを比べます。地点Cの上面と地点Dの下面を比べると、層厚の分だけずれ、傾きの判断を誤ります。

転用する

未知地点の地層位置を考える準備

柱状図が三本あるときは、次の表を自分で作ると整理できます。

地点 地表標高 かぎ層上面までの深さ かぎ層上面の標高
P 90 m 6 m 84 m
Q 105 m 15 m 90 m
R 80 m 8 m 72 m

この表では、上面の標高はQ、P、Rの順に低くなります。ただし、地点の方位や水平距離がなければ、どちら向きにどれほど傾くかまでは決められません。数値を求めた後も、資料が答えられる範囲を確かめます。

次のレッスンでは、地点の位置と水平距離も加え、かぎ層の標高差から傾きと地下での位置を推定します。

確認1:直接確認地表の標高が95 m、境界までの深さが12 mです。境界の標高は何mですか。95−12=83 mです。
確認2:誤りを見抜く二地点で同じ地層がどちらも深さ7 mにあるので、地層は水平だと言えますか。言えません。地表標高を使って境界標高を求め、同じ面どうしを比べます。
確認3:初見資料へ転用地表標高120 mの地点で、砂岩の上面が深さ9 m、下面が深さ14 mです。上面標高111 m、下面標高106 m、層厚5 mです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。