このレッスンは「地層が重なる基本原理」セクションの2番目です。前のレッスンでは、地層の上下・境界・岩石を年代の推測と分けて記録しました。今回は、異なる堆積物を時間順に入れる模型で、層がどの順に重なるかを確かめます。
- 前から受け取る力:地層の上下と境界を観察事実として記録する力
- このレッスンの中心:堆積した時刻と、模型内の上下関係を対応させて記録する力
- 次へ渡す力:「大きな乱れがなければ下ほど古い」という原理と条件を説明する力
まず知る
用意するものは、ふたのできる透明容器、水、色や粒径の違う安全な市販粒子、スプーン、記録表です。自然の崖や川へ採取に行かず、先生が用意した材料を使います。粉末を吸い込まず、粒を口に入れず、こぼれた水はすぐ拭きます。
投入する順序を決めます。
| 投入時刻 | 入れる材料 | 予想する位置 |
|---|---|---|
| 0分 | 材料A | 容器の最下部 |
| 2分 | 材料B | Aの上 |
| 4分 | 材料C | Bの上 |
| 6分 | 材料D | Cの上 |
一回入れるたびに、粒が沈んで境界が見えるまで待ちます。容器を振ったり、かき混ぜたりしません。今回は、乱されずに順番に堆積する場合を調べるからです。
理解する
この模型で、Aは0分に最初に堆積します。Aを取り除かず、その上へB、C、Dを順に加えるため、Aは最下部、Dは最上部になります。
ここで重要なのは、粒の色ではなく投入時刻です。色は層を見分けるための印にすぎません。青い粒がいつも新しい、茶色い粒がいつも古いという規則はありません。
模型から直接言えること:
- 今回の投入順はA→B→C→D
- 完成後の上下は、下からA→B→C→D
- 乱さずに加えた場合、後の材料が前の材料の上に重なった
模型だけでは言えないこと:
- 自然の地層ができる正確な時間
- 実際の川・海での堆積速度
- 地層が堆積後に断層やしゅう曲で乱れたか
- 層の厚さと堆積時間が比例するか
容器を途中で逆さにしたり、強く振ったりすると上下関係は乱れます。自然でも地殻変動により地層が傾く、切れる、折れ曲がる、まれに逆転することがあります。だから次の原理には「大きな乱れがなければ」という条件が必要です。
粒径が違うと沈む速さも違います。同時に混ぜて入れる実験では、投入時刻ではなく沈降速度で層が分かれることがあります。今回の目的は時間順を確かめることなので、一層ごとに沈むのを待ってから次を入れます。
使う
記録表を完成させます。
| 層 | 投入時刻 | 完成後の位置 | 相対的な順序 |
|---|---|---|---|
| A | 0分 | 最下部 | 最初 |
| B | 2分 | Aの上 | 2番目 |
| C | 4分 | Bの上 | 3番目 |
| D | 6分 | 最上部 | 最後 |
説明文: 「Aを最初に入れて沈むのを待ち、その後B、C、Dを順に加えた。前の層を乱さず後の材料を加えたため、最初のAが最下部、最後のDが最上部になった。」
別の班が投入順をC→A→D→Bにしました。大きな乱れがなければ、完成後は下からC→A→D→Bです。材料名ではなく、堆積した順序を上下へ対応させます。
厚さがA 2 cm、B 5 cm、C 1 cm、D 3 cmでも、最も厚いBが最古とは言えません。投入した量が多かっただけかもしれません。年代順は、この模型では投入時刻の記録から判断します。
理解チェック1:直接確認
A、B、Cの順に、一層ずつ沈むのを待って入れました。完成後の上下はどうなりますか。
答え:下からA、B、Cです。最初のAが最下部、最後のCが最上部です。
理解チェック2:誤解を直す
「最も厚い層が最も古い」という判断が、この模型で成り立たないのはなぜですか。
答え:厚さは投入した材料の量や広がり方でも変わり、投入時刻を直接示さないからです。古い・新しいは投入順と上下で考えます。
理解チェック3:初見へ転用
模型を作った後に容器を逆さにしました。現在の物理的な下側だけで、最初に堆積した層を決められますか。
答え:決められません。逆さにした記録を確認し、堆積時の上下を復元する必要があります。自然の地層でも乱れの有無を確かめます。
転用する
堆積模型では、次を必ず記録します。
- 材料名と投入時刻
- 一層ごとに沈むのを待ったか
- 容器を振ったり傾けたりしていないか
- 完成後の上と下
- 層の境界
- 模型から言えること
- 自然へそのまま当てはめられないこと
次のレッスンでは、この模型の結果を「地層累重の法則」として言葉にします。大きな乱れのない堆積層では、後から上へ積もるため、下ほど古く上ほど新しいと判断できます。同時に、どんな場合にはその原理をそのまま使えないかを学びます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。