LESSON 01

示準化石で地質年代を知る

有名・絶滅・一個見つかっただけで示準化石とする誤答を直そう

有名・絶滅・一個産出だけで示準化石とする誤答を、生存期間・分布・再堆積・問いの役割から修正する。

有名・絶滅・一個見つかっただけで示準化石とする誤答を直そう

まず知る

このレッスンの役割と到達点

ここまで、示準化石の条件と年代範囲の読み方を学びました。このレッスンでは、化石を見つけた瞬間に年代を決めてしまう誤答を、条件と産状へ戻って修正します。

示準化石かどうかは、生物が有名か、大きいか、絶滅したかだけでは決まりません。確認する基準は次の四つです。

  1. 生存期間は地質学的に短いか。
  2. 地理的な分布は広いか。
  3. その化石は地層と同時に堆積したと考えられるか。
  4. 問いは年代を聞いているか、環境を聞いているか。

理解する

古い化石が新しい地層へ混じることがある

古い地層が隆起して侵食されると、中の化石が削り出されます。その化石がれきと一緒に運ばれ、新しい地層へ再び堆積することがあります。これを再堆積といいます。

古い地層の化石が侵食され新しい地層へ再堆積する過程左の古い地層から化石が削られ、川で運ばれ、右の若いれき岩へ摩耗した破片として入る古い地層化石を含む侵食・運搬摩耗した古い化石片より新しい地層化石の年代が、その化石を含む地層の年代と一致しない場合がある

この場合、若い地層から古い化石が見つかります。化石が一個だけ、摩耗している、破片である、れき岩中に混じる、上下の化石帯と合わないときは、再堆積を疑います。

したがって、「アンモナイト片が一個あるから、このれき岩は必ず中生代」とは言えません。保存のよい同種化石が複数あり、同じ層にまとまり、上下の地層とも年代順が整うか確認します。

使う

四つの誤答を修正する

誤答1:「恐竜は有名で絶滅したので、すべてよい示準化石である。」

修正:有名・絶滅だけでは不足です。生存期間が短く、広く分布し、見分けやすく産出するかを確認します。

誤答2:「アンモナイト化石が一個出たので、地層は中生代で確定する。」

修正:保存状態・数・母岩・再堆積・上下の化石帯を確認し、「中生代の可能性が高い」など証拠に合う強さで述べます。

誤答3:「サンゴ化石から年代を決めた。」

修正:サンゴは主に環境を示す示相化石です。年代には示準化石や別の年代資料を使います。

誤答4:「化石がないので年代は分からない。」

修正:火山灰層の対比、地層の上下関係、切る・切られる関係、放射年代など、化石以外の証拠でも年代や新旧を考えられます。

修正の型

「その判断には○○の条件が不足する。△△と□□を確認できれば、◇◇の可能性が高いと判断できる」と書くと、誤りと追加証拠が明確になります。

転用する

矛盾を異常ではなく手がかりにする

柱状図の下層に新しい時代の化石、上層に古い時代の化石が出たら、単純な上下関係と合いません。すぐに年代表を捨てず、地層が逆転した、断層で入れ替わった、古い化石が再堆積した、試料ラベルが入れ替わった、という候補を比べます。

矛盾する資料では、化石の保存状態、母岩、産出位置、地層構造が原因を区別する鍵です。よい解答は、資料に合う候補を一つまたは複数示し、追加で必要な観察を述べます。

次のレッスンでは、未知の化石帯・年代表・複数柱状図・かぎ層を統合し、離れた地層の年代を対比します。

確認1:直接確認絶滅生物が示準化石に向くか判断する中心条件は何ですか。生存期間が短く、広い範囲に分布したことです。
確認2:誤りを見抜く若いれき岩から摩耗した古い化石片が一個出ました。れき岩の年代を化石年代と同じにしてよいですか。再堆積の可能性があるため、ほかの化石や上下の地層を確認します。
確認3:初見資料へ転用上下の化石年代が逆転したとき、何を調べますか。地層の逆転、断層、再堆積、試料の取り違え、化石同定を調べます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。