風化と侵食・運搬を混同する誤答を直そう
このレッスンは「風化・侵食・運搬・堆積」6レッスン中の5番目です。四つの言葉を暗記できても、写真や文章で粒の動作を見分けられないことがあります。場所と動作へ戻り、最初にずれた判断を修正します。
前から受け取る力:比較条件を確認し、水量・傾き・粒径と移動結果の関係をデータから読む
今回完成させる力:崩れる・削り取られる・動く・止まるを区別し、四過程の誤答を根拠つきで直す
次へ渡す力:未知の流域資料で、粒が山地から堆積地までたどる道筋を復元する
まず知る
四過程を見分ける鍵は、粒の現在の動作です。
| 問い | はいなら | 例 |
|---|---|---|
| 岩石がその場で崩れたり変質したりしたか | 風化 | 根が割れ目を広げる |
| 地表から削り取られたか | 侵食 | 流水が川岸を削る |
| 粒が別の場所へ動いているか | 運搬 | 砂が下流へ流される |
| 粒の動きが止まり、たまったか | 堆積 | 流れの弱い場所に砂が積もる |
同じ粒でも、時間によって名前が変わります。山の岩から離れる前は風化、川岸から削り取られる瞬間は侵食、川を下る間は運搬、河口で止まると堆積です。
理解する
誤答1:「植物の根が岩を割ったので侵食」
粒はまだその場所にあり、岩石が崩れただけです。これは風化です。後で雨水がその粒を削り取れば、その瞬間から侵食が始まります。
誤答2:「濁った川が川岸を削っているので、濁りは侵食」
川岸を削る働きは侵食です。しかし水中を流れている濁りの粒は運搬中です。一枚の写真に侵食と運搬が同時に写ることがあります。何を主語にした説明かを明確にします。
誤答3:「砂が川底にあるので堆積」
川底に接していても、転がり続けていれば運搬です。ある場所に止まり、たまり続けていることを確認して堆積と判断します。
誤答4:「上流は侵食、下流は堆積だけ」
上流でも流れの弱い場所に粒は堆積し、下流でも増水時に川岸が侵食されます。上流・下流という場所の名前だけで決めず、その時の粒の動作を見ます。
使う
場面A:大雨前、岩の割れ目に入った根が太くなり、岩が割れました。
- 粒は別の場所へ移動していない
- 岩石がその場で崩れた
- 判定:風化
場面B:大雨で割れた粒が斜面から川へ削り取られました。
- 地表から粒が取り去られた
- 判定:侵食
場面C:その粒が水中を2 km下流へ移動しました。
- 粒が別地点へ動いた
- 判定:運搬
場面D:川幅が広がって流れが弱まり、粒が川底に残りました。
- 動きが止まり、同じ場所にたまった
- 判定:堆積
説明には「大雨だから侵食」と原因だけを書かず、「地表から粒が削り取られたため侵食」のように観察した動作を書きます。
確認1:直接確認
川底を砂粒が転がり続けている過程は何ですか。粒が移動中なので運搬です。確認2:誤りを修正
「海底に泥がたまったので運搬」を直してください。泥の動きが止まり積もっているので堆積です。確認3:別資料へ転用
風で岩の表面が削られ、砂粒が空中を移動しています。どの過程がありますか。表面を削り取る侵食と、砂粒が移動する運搬があります。転用する
未知の場面では、文の主語を「岩石」「地表」「粒」に置き換えます。
- 岩石がその場で変化:風化
- 地表から粒を取り去る:侵食
- 粒が移動:運搬
- 粒が停止して蓄積:堆積
一場面に複数ある場合は、「川岸では侵食、水中の粒は運搬、内側の砂州では堆積」のように場所を分けて答えます。
この修正法で、四語を場面に使えるようになりました。次は山地・川・河口・沖の地図、流量、傾き、粒径分布を統合し、一つの粒がどこで生まれ、どう運ばれ、どこに積もるかを復元します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。