LESSON 01

生命活動を支える物質の流れ

未知の追跡資料から物質の旅を復元しよう

「生命活動を支える物質の流れ」第6段階。標識物質の検出時刻から吸収・運搬・利用・排出の経路を復元します。

未知の追跡資料から物質の旅を復元しよう

このレッスンの役割

このセクションの最後に、印をつけた栄養分が血液・呼気・尿で見つかる時刻を示す初見資料を読みます。

目標は、「最初に見つかった場所=つくられた場所」と決めつけず、時間順序と器官の役割から、吸収・運搬・細胞での利用・排出の経路を復元することです。

知る・理解する

標識とは、物質を追跡できるようにつけた目印です。標識物質がどこで、何分後に見つかったかを並べると、移動の順序を推定できます。

読む手順は次の通りです。

  1. 標識を最初にどこへ入れたか確認する。
  2. 最初に血液で検出された場所と時刻を見る。
  3. その後、どの器官・体外物質で検出されたかを時間順に並べる。
  4. 各段階を吸収・運搬・利用・回収・排出へ対応させる。
  5. 資料が直接示す移動と、既習モデルから推定した仕組みを分けて書く。

標識栄養分を時間順に追跡する小腸内から小腸近くの血液、全身の血液、呼気の二酸化炭素、尿中の物質へ標識が時間をおいて現れる0分小腸内10分小腸近くの血液20分全身の血液40分呼気中CO₂後ほど尿中の物質検出順序 → 吸収・運搬・利用・排出を推定

具体例で使う

標識したブドウ糖を小腸内へ入れると、10分後に小腸近くの血液、20分後に全身の血液、40分後に呼気中のCO₂から標識が検出されました。

小腸近くの血液に現れたことは、ブドウ糖が小腸の壁を通って吸収された証拠です。全身の血液へ広がったことは循環による運搬を示します。さらに呼気のCO₂に標識が現れたことは、細胞でブドウ糖の一部が呼吸に使われ、できたCO₂が血液で肺へ運ばれたと考える根拠になります。

誤答を直して次の学びへつなげる

「呼気で標識が最初に見つかったので、肺がブドウ糖をCO₂に変えた」は誤りです。資料の時系列では、その前に全身の血液へ広がっています。肺は血液からCO₂を受け取り体外へ出す場所です。

ただし、標識が見つかっただけで細かな反応段階までは分かりません。資料の証拠の範囲を守ります。次の「食物に含まれる栄養分」では、そもそも食物にどの種類の栄養分が含まれ、どう確かめるかへ進みます。

自分で確かめよう

確認1:小腸近くの血液で最初に検出されたことは何を示す?標識物質が小腸の壁を通って吸収されたことを示します。
確認2:呼気中CO₂に標識が現れるまでの経路は?小腸で吸収され、血液で細胞へ運ばれ、呼吸で生じたCO₂が血液で肺へ運ばれて呼気へ出ます。
確認3:「検出された場所」と「物質がつくられた場所」は必ず同じ?同じとは限りません。血液で別の場所から運ばれた可能性があるため、時間順序と器官の役割を合わせて判断します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。