未知の神経経路を刺激・切断実験から特定しよう
このレッスンの役割
このレッスンは6レッスンの最後です。刺激から反応までの経路、各部分の役割、反応時間の実験を統合します。名称を隠した神経でも、どこを刺激したか、感覚と運動が起きたかという結果から役割を推定します。
実際の生物へ危険な操作をするのではなく、提示された模式的な実験資料を論理的に読みます。
知る・理解する
未知の経路問題は次の順で読みます。
- 刺激を与えた場所と、信号が進める向きを確認する。
- 「刺激を感じたか」と「筋肉が動いたか」を別々に記録する。
- 中枢へ向かう経路が保たれているか、筋肉へ向かう経路が保たれているかを推定する。
- 一つの結果だけでなく、対照条件と組み合わせて結論を出す。
具体例で使う
刺激を感じるのに筋肉が動かない個体があり、筋肉へ直接電気刺激を与えると筋肉は縮んだとします。感覚経路は中枢まで働き、筋肉そのものも縮めるため、中枢から筋肉へ命令を伝える運動経路に問題がある可能性が高いと考えます。
反対に、刺激を感じないが中枢からの命令で筋肉は動くなら、感覚器官から中枢へ至る経路を調べます。結果を一つずつ経路図へ重ねるのがコツです。
誤答を直して次の学びへつなげる
「動かなかったから刺激を感じなかった」とは限りません。感覚と運動は別の結果です。また一条件だけでは、感覚器官・感覚神経・中枢・運動神経・筋肉のどこに原因があるか絞り切れないことがあります。追加条件が必要な場合は、その限界も書きます。
次の「反射と意識的な反応」では、同じ刺激から反応までの経路が、大脳で意識して判断する場合とどのように違うかを比較します。
自分で確かめよう
確認1:刺激を感じるが筋肉が動かないとき、感覚経路はどう考える?
少なくとも刺激情報が中枢へ届く部分は保たれていると考えます。確認2:筋肉へ直接刺激すると縮んだら何が分かる?
筋肉そのものには縮む能力があると考えられます。確認3:一つの結果だけで断定できないとき何を書く?
考えられる範囲と、区別するために必要な追加条件を書きます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。