LESSON 01

生命活動を支える物質の流れ

器官が物質をつくるという混同を直そう

「生命活動を支える物質の流れ」第5段階。消化・吸収・交換・運搬・細胞呼吸・排出を動作で区別します。

器官が物質をつくるという混同を直そう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、運動時のデータを細胞の需要と物質輸送へ結びました。今回は、器官の役割を動詞で区別し、「肺が酸素をつくる」「血液がエネルギーをつくる」といった誤解を修正します。

目標は、消化・吸収・気体交換・運搬・細胞呼吸・排出のどこで何が起きるかを正しい動作で言えることです。

知る・理解する

似た言葉を次のように分けます。

動作 起こること 主な場所
消化 大きな栄養分を吸収できる形へ分解 口・胃・小腸など
吸収 消化管の壁を通って血液などへ移る 主に小腸
気体交換 O₂とCO₂が肺胞と血液の間を移る
運搬 血液が物質を各部へ運ぶ 血管・心臓
細胞の呼吸 養分とO₂から使えるエネルギーを取り出す 全身の生きた細胞
排出 血液中の不要物を尿などとして体外へ出す 腎臓など

器官は「目的のために意識して働く」のではありません。構造と仕組みによって物質が移動し、その結果として全身の細胞が生きられます。

器官の役割を正しい動詞へ対応させる消化器は分解と吸収、肺は気体交換、血液は運搬、細胞は呼吸、腎臓は排出を担う消化器血液細胞腎臓分解・吸収気体交換運搬呼吸排出

具体例で使う

誤答「肺が酸素をつくり、血液がエネルギーにして筋肉へ運ぶ」を直します。

肺は吸い込んだ空気から酸素を血液へ取り込みます。血液は酸素と栄養分を筋肉細胞へ運びます。筋肉細胞がそれらを使う呼吸によって、活動に使えるエネルギーを取り出します。物質の出所・運搬・利用を分けると、どこを直すべきか明確になります。

誤答を直して次の学びへつなげる

「消化されたから吸収された」も同じ種類の混同です。消化は分解、吸収は壁を通る移動です。消化されても、まだ消化管内にあれば吸収前です。

「不要物は血液の中で消える」も誤りです。血液が腎臓などへ運び、体外へ排出されます。次は、標識をつけた物質がいつどこで見つかるかという未知資料から、経路を逆に復元します。

自分で確かめよう

確認1:肺は酸素をつくる?つくりません。吸い込んだ空気中の酸素を血液へ取り込む気体交換を行います。
確認2:エネルギーを取り出す主な場所は?全身の生きた細胞です。細胞の呼吸で取り出します。
確認3:消化と吸収を動詞で言い分けよう。消化は分解する、吸収は消化管の壁を通って血液などへ移る、です。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。