LESSON 01

小腸での吸収と柔毛

柔毛が表面積を広げる利点を模型で説明しよう

「小腸での吸収と柔毛」第3段階。表面積・薄い壁・運搬する管を吸収の効率と結びます。

柔毛が表面積を広げる利点を模型で説明しよう

このレッスンの役割

このレッスンは「小腸での吸収と柔毛」6レッスンの3番目です。前回は、小腸内側に多数の柔毛があり、その内部に毛細血管とリンパ管があることを観察しました。今回は、その構造が吸収に有利な理由を説明します。

「柔毛があるから吸収しやすい」で止めず、表面積、壁の薄さ、運び去る管という三つの仕組みに分けます。

知る・理解する

同じ長さの小腸でも、内側が平らな面より、ひだや柔毛で細かく折れ曲がった面の方が、栄養分と接する面積が大きくなります。接触できる場所が増えるため、同じ時間に多くの栄養分を取り込めます。

柔毛の表面は薄く、栄養分が長い距離を移動しなくても内部の管へ届きます。また、毛細血管やリンパ管が吸収した物質を運び去ることで、次の物質が入りやすい状態が保たれます。

構造 吸収への利点
ひだ・多数の柔毛 接触する表面積を増やす
薄い表面 移動距離を短くする
毛細血管・リンパ管 吸収した物質を運び去る
平らな小腸壁と柔毛のある小腸壁の接触面積の違い 同じ幅でも平らな壁より多数の柔毛がある壁の方が栄養分と接する面が長く、薄い壁のすぐ内側に管があるため吸収に有利である。 小さな突起を多数つくると接触面が増える 平らな壁接する場所が少ない 多数の柔毛がある壁接する場所が多い 表面積が大きい+壁が薄い+すぐ内側に運搬する管三つが組み合わさって効率よく吸収する

具体例で使う

幅20 cmの紙を平らに置く場合と、細かく蛇腹に折って同じ幅の箱へ入れる場合を比べます。箱の入口の幅は同じでも、蛇腹にした紙の表面をたどる距離は長くなります。柔毛も、小腸を極端に太くせずに内側の面積を増やす仕組みと考えられます。

柔毛が平らになった場合、消化酵素が正常でも、吸収できる面積が減るため、同じ時間に血液へ入るブドウ糖などが少なくなると予想できます。これは「消化できたのに吸収が不十分」という状態です。

誤答を直して次の学びへつなげる

「柔毛が食物をすりつぶす」は誤りです。柔毛の中心的な役割は、消化後の小さな物質と接する面を広げ、内部の管へ吸収することです。

「柔毛は大きいほどよい」ではなく、小さな柔毛が多数あることが重要です。同じ体積でも細かな突起に分けると、合計の表面積を大きくできます。

次は、毛細血管とリンパ管へ入る物質が違うことを、追跡データから読み取ります。

自分で確かめよう

確認1:柔毛が多数ある最大の利点は?小腸内の栄養分と接する表面積が大きくなり、同じ時間に多く吸収できることです。
確認2:柔毛の壁が薄いことはなぜ有利?栄養分が小腸内から内部の管まで移動する距離が短くなるからです。
確認3:内部の管が吸収を助ける理由は?吸収した物質を運び去り、次の物質が入りやすい状態を保つからです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。