吸収を消化管から体内への移動と捉えよう
このレッスンの役割
このレッスンは「小腸での吸収と柔毛」6レッスンの1番目です。前のセクションでは、大きな栄養分が消化酵素によって吸収できる小さな物質へ分解されることを学びました。ここでは、その物質が実際に体へ取り込まれる「吸収」を理解します。
目標は、消化・吸収・運搬を三つの段階として区別し、栄養分の位置がどこからどこへ変わるかを説明することです。
知る・理解する
消化は、デンプンやタンパク質などを小さな物質へ分解することです。吸収は、その小さな物質が小腸の壁を通り、血液やリンパへ入ることです。運搬は、吸収された物質を血液などが全身の細胞へ届けることです。
| 段階 | 何が起こるか | 主な場所 |
|---|---|---|
| 消化 | 大きな栄養分を小さな物質へ分解 | 口・胃・小腸 |
| 吸収 | 小腸の壁を通して体内へ取り込む | 主に小腸 |
| 運搬 | 吸収した物質を全身へ運ぶ | 血液・リンパ |
食物は体の中に見える消化管を通りますが、消化管の内側は、外界とつながる一本の通路です。栄養分が小腸の壁を越えて血管やリンパ管へ入って初めて、体内へ吸収されたと考えます。
具体例で使う
デンプンを食べた場合、デンプンのまま血液へ入るのではありません。消化によって最終的にブドウ糖になり、ブドウ糖が小腸の壁を通って毛細血管へ吸収されます。その後、血液によって運ばれます。
「小腸の中でブドウ糖が見つかった」は、消化が進んだ証拠にはなりますが、吸収された証拠ではありません。「小腸へ入る血液より、出る血液でブドウ糖が増えた」なら、小腸壁を越えて血液へ入ったことを支持します。
誤答を直して次の学びへつなげる
「消化されれば吸収も完了した」は誤りです。消化は小さくする段階、吸収は壁を越える段階です。膜を通れない大きさのままなら、消化管内にあっても体内へ取り込めません。
「食物は体の中を通るから、口へ入れた時点で吸収された」も誤りです。位置だけでなく、消化管の壁という境界を越えたかを確認します。
次は、小腸の内側に多数ある柔毛を観察し、吸収に適した構造を読み取ります。
自分で確かめよう
確認1:消化と吸収の違いは?
消化は大きな栄養分を小さな物質へ分解すること、吸収はその物質が小腸壁を越えて血液やリンパへ入ることです。確認2:小腸内にブドウ糖があるだけで、吸収されたと言える?
言えません。吸収されたと言うには、小腸壁を越えて血液などへ入った証拠が必要です。確認3:吸収後の運搬を担うものは?
血液やリンパです。吸収された物質を全身へ運びます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。