体の入口・運搬・出口を一本の経路にしよう
このレッスンの役割
前のレッスンで、全身の細胞が栄養分と酸素を必要とし、血液が供給と回収をつなぐ見通しをもちました。今回は、物質が体外から細胞へ届き、再び体外へ出る経路を整理します。
目標は、消化管の中・血液・細胞を同じ「体内」とまとめず、物質が越える境界を説明することです。
知る・理解する
食べ物は口に入っただけでは、まだ全身の細胞に利用されません。消化管は口から肛門まで続く管で、その内側は外界とつながっています。消化された栄養分が小腸の壁を通って血液などへ移る吸収によって、初めて体内の輸送経路に入ります。
酸素も、肺に入っただけでは細胞へ届きません。肺胞の壁を通って血液へ入り、循環によって全身へ運ばれます。
反対に、細胞から回収された二酸化炭素は血液から肺胞へ移り、呼気として体外へ出ます。尿素などの不要物は腎臓で血液から取り除かれ、尿として排出されます。
具体例で使う
パンに含まれるデンプンを考えます。デンプンはそのままでは大きく、小腸の壁を通りにくいため、消化によってブドウ糖などの吸収できる小さな物質になります。小腸から血液へ入り、肝臓などを経て全身の細胞へ運ばれます。
食べてから血液中に現れたという事実は「吸収された」ことを示します。口や胃に存在するだけでは、まだ全身への運搬経路へ入ったとはいえません。
誤答を直して次の学びへつなげる
「胃の中に入ったので、すでに体内へ吸収された」は誤りです。消化管の内側から壁を通り、血液などへ移る段階が吸収です。
「血液が栄養分を取り込む器官」も正確ではありません。小腸などで体内へ入った物質を血液が運びます。次は、血液と細胞の間で必要物と不要物がどう受け渡されるかを詳しく見ます。
自分で確かめよう
確認1:消化と吸収の違いは?
消化は食物を吸収できる形へ分解すること、吸収はその物質が消化管の壁を通って血液などへ入ることです。確認2:肺に入った酸素が次に越える境界は?
肺胞の壁を通って血液へ入ります。確認3:細胞で生じたCO₂の出口までの経路は?
細胞から血液へ移り、肺へ運ばれ、肺胞から呼気として体外へ出ます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。