LESSON 01

植物の体と働きの入試総合

未知の植物総合問題を証拠の鎖で解き切ろう

「植物の体と働きの入試総合」第6段階。複数資料を根拠・仕組み・結論の証拠の鎖で統合します。

未知の植物総合問題を証拠の鎖で解き切ろう

このレッスンの役割

このコースの最後に、維管束の観察、蒸散実験、明暗の気体データを組み合わせた初見問題へ挑みます。

目標は、設問ごとに必要な技能を選び、資料の根拠から仕組みを通って結論へ進む「証拠の鎖」を完成させることです。

知る・理解する

複合問題でも、一度に全部を考える必要はありません。

  1. 設問を先に読み、名称・理由・計算・改善のどれか決める。
  2. 関係する資料に限定して、条件と単位へ印を付ける。
  3. 構造と物質の対応を確認する。
  4. 対照との差、時間当たり、正味収支を計算する。
  5. 「資料では〜」「これは〜を示す」「したがって〜」の順で書く。
  6. 測っていないことや、そろっていない条件を断定していないか確認する。

複数資料から証拠の鎖をつくる着色された道管、葉面処理による水減少、明暗の気体変化をそれぞれ構造、蒸散、光合成と呼吸へ結び、植物全体の結論へ統合する資料A:着色部水の通り道資料B:葉面処理水の減少差資料C:明暗CO₂変化道管で水を運ぶ気孔から蒸散光合成と呼吸の正味収支植物全体の説明構造 → 流れ → 働き根拠の範囲で結論

具体例で使う

資料Aでは着色水を吸わせた茎の内側が染まりました。資料Bでは葉の裏をふさいだ枝の水減少が、表をふさいだ枝より小さくなりました。資料Cでは明所でCO₂が6 mg減り、暗所で2 mg増えました。

証拠の鎖はこうなります。Aの着色部は水を運ぶ道管である。Bでは裏をふさぐと蒸散がより減ったため、気孔は裏に多い。Cでは暗所でも呼吸によるCO₂放出があり、明所ではその放出を上回る光合成が起こった。これらから、根が吸収した水は道管で葉へ運ばれ、気孔からの蒸散や光合成に関わり、つくられた養分は呼吸などに使われると説明できます。

誤答を直して次の学びへつなげる

資料Aだけから「光合成が行われた」とは言えません。Aが直接示すのは水の通り道です。複数資料は、各資料が示す範囲を守ってから統合します。

また、明所のCO₂減少6 mgを光合成量そのものにしません。呼吸による放出を考えれば、同条件とみなせるとき光合成の使用量は6+2=8 mgです。これで「植物の体と働き」コースの基本技能は完成です。次のコースでも、構造・物質・働き・条件を分ける方法を使えます。

自分で確かめよう

確認1:複合問題で最初にすることは?設問を先に読み、名称・理由・計算・改善のどれを求めているか決めます。
確認2:明所の正味CO₂吸収6、呼吸2なら光合成はいくら?条件が同等なら6+2=8です。
確認3:証拠の鎖の基本順序は?資料の具体的な根拠、対応する仕組み、問われた結論の順です。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。