光と温度のグラフから蒸散量を読み取ろう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、風と湿度を葉の周囲の水蒸気から説明しました。今回は、光と温度を変えた実験データを読みます。
目標は、光と温度の作用を分け、グラフから「どの範囲で、どれだけ変わったか」を根拠付きで述べることです。
知る・理解する
多くの植物では、明るいと光合成に必要な二酸化炭素を取り入れるため気孔が開きやすくなり、蒸散量も増えます。温度が上がると水が水蒸気になりやすくなり、基本的には蒸散が進みます。
ただし、光が直接水を蒸発させる作用だけで説明しないこと、温度が上がれば無限に増えると考えないことが大切です。水不足や高温で気孔が閉じれば、傾向が変わります。
具体例で使う
図のグラフでは15〜30℃で蒸散量が増え、35℃では減っています。「温度が高いほど増える」と全範囲を一文でまとめるのは不正確です。「15〜30℃では増えたが、35℃では30℃より減った」と資料の範囲を分けます。
光の実験で暗所2.0 mL、弱い光4.0 mL、強い光6.0 mLなら、調べた範囲では光が強いほど増えています。ただし温度も同時に上がっていたなら、光だけの効果とは言えません。照明と葉の距離を変えると温度も変わりやすいため、温度を測ってそろえます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「35℃は30℃より高いから、グラフの読み違いだ」と決めてはいけません。植物の水不足や気孔の閉鎖など、基本傾向を弱める条件が考えられます。
「明るいほど蒸散が増えたので、光だけが原因」も、条件がそろって初めて言えます。データの傾向と原因の証明は別です。次は複数条件が変わっている実験を公平な設計へ直します。
自分で確かめよう
確認1:図のグラフを範囲を分けて説明しよう。
15〜30℃では温度が高くなるほど蒸散量が増えましたが、35℃では30℃より減りました。確認2:光を強くするときに温度も測る理由は?
光と同時に温度が変わると、蒸散量の差の原因を光だけに決められないからです。確認3:高温ほど蒸散量が必ず多い?
必ずではありません。水不足や極端な高温で気孔が閉じると、蒸散量が減ることがあります。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。