LESSON 01

光合成・呼吸・蒸散を統合する

水と気体の同時データから植物全体を説明しよう

「光合成・呼吸・蒸散を統合する」第4段階。水と気体の変化を同じ単位へ直し、三つの働きをデータから判断します。

水と気体の同時データから植物全体を説明しよう

このレッスンの役割

前のレッスンで、環境条件の影響を調べる実験を設計しました。今回は、水の減少量とCO₂・O₂の変化を同じ時間軸にそろえ、三つの働きをデータから判断します。

目標は、全体量だけで比べず、時間や葉面積をそろえ、各測定値がどの現象をどこまで示すか説明することです。

知る・理解する

複数のデータは次の順で読みます。

  1. 明所・暗所、植物あり・なしなどの条件を確認する。
  2. 測定値が水、CO₂、O₂のどれか確認する。
  3. 時間や葉面積が違えば、同じ基準へ直す。
  4. 明所の気体変化は光合成と呼吸の差、暗所は主に呼吸として読む。
  5. 質量減少は植物なしの対照を引き、主に蒸散による水の放出として読む。

明所でCO₂が6 mg減っても、それは正味の吸収量です。暗所で同じ時間に呼吸が2 mgのCO₂を出すと分かれば、条件が同等という範囲で、光合成が使った量は6+2=8 mgと考えられます。

水と気体データを三つの働きへ対応させる質量減少は対照を引いて蒸散へ、暗所の二酸化炭素増加は呼吸へ、明所の正味減少と呼吸の和は光合成へ対応させる質量減少 − 対照水 12 g暗所のCO₂増加2 mg明所のCO₂減少正味 6 mg蒸散 12 g呼吸 2 mg光合成 6+2=8 mg

具体例で使う

同じ葉面積の植物を3時間調べました。明所ではCO₂が12 mg減り、暗所では6 mg増えました。植物なしの対照を引いた質量減少は、明所15 g、暗所9 gでした。

1時間当たりに直すと、明所の正味CO₂吸収は4 mg、呼吸による放出は2 mgです。条件が同等なら光合成によるCO₂使用は4+2=6 mg/時です。蒸散は明所5 g/時、暗所3 g/時です。これより、光のある条件では正味のCO₂吸収があり、同時に水の放出もより大きかったと説明できます。

誤答を直して次の学びへつなげる

「15 g減ったから15 g光合成した」は誤りです。鉢の質量減少は主に水が出た量を示し、光合成でつくられた養分の量を直接示しません。

「明所でCO₂が4 mg減ったから光合成は4 mg」も、呼吸を無視しています。次は、このような見かけの出入りと、植物内部で実際に起こる反応の混同をまとめて直します。

自分で確かめよう

確認1:異なる測定時間のデータをどう比べる?変化量を時間で割り、1時間当たりなど同じ単位へ直します。
確認2:明所の正味CO₂吸収4、呼吸の放出2なら光合成の使用量は?4+2=6です。
確認3:鉢の質量減少を蒸散量とみなす前に何を引く?植物なしの装置で測った、土や容器からの蒸発量を引きます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。