未知の植物資料から養分の移動先を説明しよう
このレッスンの役割
このセクションの最終レッスンです。未知の植物について、茎の断面、標識した糖の位置、器官の成長量を組み合わせ、師管を通る養分の移動を説明します。
完成の目安は「供給源→師管→需要先」という経路を資料の証拠で支え、言いすぎないことです。
知る・理解する
初見資料では次の順に読みます。
- 標識した物質が水・無機養分・糖のどれか確認する。
- 標識を与えた器官を供給源候補にする。
- 時間後に標識が現れた器官を需要先候補にする。
- 茎断面で通った管の位置を確かめる。
- 成長・呼吸・貯蔵のどの用途かを考える。
- 標識のない器官を「養分が不要」と断定しない。
具体例で使う
成熟葉Aへ標識した二酸化炭素を与えると、光合成で標識された糖ができます。2時間後、茎の外側の管、新芽、果実、根で標識が検出されました。
この結果から「葉Aでつくられた糖は茎の外側にある師管を通り、成長中の新芽、果実、根へ運ばれた」と説明できます。複数方向に現れたため、師管の輸送を下向きだけとは言えません。
誤答を直して次の学びへつなげる
「新芽が大きくなったから、葉Aの糖だけで成長した」とは断定できません。他の葉や蓄えからも糖が届く可能性があります。標識糖が新芽で検出されたことを根拠に、葉Aの糖が一部使われたと限定します。
また、時刻が一つだけでは移動の順序や速さは分かりません。複数時刻で標識位置を追う必要があります。次のセクションでは、道管と師管が組になる維管束の配置を比較します。
自分で確かめよう
確認1:標識糖が茎の外側の管に現れたときの候補は?
師管です。糖という物質と、維管束の外側という位置が一致します。確認2:新芽と根の両方に標識糖が現れたら何が分かる?
同じ供給源から、異なる師管を通って上と下の需要先へ糖が配分されたと考えられます。確認3:標識が検出されない器官は養分を使わない?
断定できません。検出限界、観察時刻、別の供給源などを確認します。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。