植物実験の対照・条件・測定を監査しよう
このレッスンの役割
前のレッスンで、問題文を器官・物質・働き・条件・問いへ分けました。今回は、実験が本当に一つの原因を確かめられているかを評価します。
目標は、変える条件、測る量、そろえる条件、対照を特定し、結果から言える範囲と改善案を説明することです。
知る・理解する
実験は四つの役割で読みます。
| 役割 | 問い |
|---|---|
| 変える条件 | 原因として比べたいものは何か |
| 測る量 | 結果として何を数値化するか |
| そろえる条件 | 原因以外で結果を変えそうなものは何か |
| 対照 | 調べたい原因がない場合、何が起こるか |
対照はいつも「植物なし」とは限りません。光の必要性なら遮光した葉、生命活動なら加熱して働きを失わせた種子、気孔の面の違いなら葉の表だけ・裏だけをふさぐ処理が比較対象になります。
反復も重要です。一個体だけでは、葉の大きさや健康状態という個体差かもしれません。複数回行って似た傾向を確かめると、結論が強くなります。
具体例で使う
生徒が「温度が高いほど蒸散が増える」と調べるため、20℃の小さい植物と30℃の大きい植物を1時間比べました。結果は30℃の方が大きく減りました。
この結果だけでは温度の効果と断定できません。葉面積も違うからです。同じ種類で葉面積をそろえ、光・湿度・風・時間も同じにし、温度だけを変えます。植物なしの鉢も各温度に置けば、土からの蒸発を差し引けます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「差が出たから原因が証明された」は危険です。二つ以上の条件が違えば、どれが原因か決められません。
「対照は何も入れない装置」とだけ覚えるのも不十分です。調べたい条件を欠いた比較相手が対照です。次は、実験結果を根・茎・葉の構造と物質の流れで説明します。
自分で確かめよう
確認1:温度の影響を調べるとき変えてよい条件は?
温度だけです。葉面積、光、湿度、風、時間などはそろえます。確認2:対照の役割は?
調べたい原因がない場合の変化と比べ、その原因による差かを判断することです。確認3:同じ実験を複数回行う理由は?
個体差や偶然による結果ではなく、同じ傾向が再現するか確かめるためです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。