LESSON 01

植物の体と働きの入試総合

植物実験の対照・条件・測定を監査しよう

「植物の体と働きの入試総合」第2段階。変える条件、測る量、統制条件、対照から実験の妥当性を判断します。

植物実験の対照・条件・測定を監査しよう

このレッスンの役割

前のレッスンで、問題文を器官・物質・働き・条件・問いへ分けました。今回は、実験が本当に一つの原因を確かめられているかを評価します。

目標は、変える条件、測る量、そろえる条件、対照を特定し、結果から言える範囲と改善案を説明することです。

知る・理解する

実験は四つの役割で読みます。

役割 問い
変える条件 原因として比べたいものは何か
測る量 結果として何を数値化するか
そろえる条件 原因以外で結果を変えそうなものは何か
対照 調べたい原因がない場合、何が起こるか

対照はいつも「植物なし」とは限りません。光の必要性なら遮光した葉、生命活動なら加熱して働きを失わせた種子、気孔の面の違いなら葉の表だけ・裏だけをふさぐ処理が比較対象になります。

反復も重要です。一個体だけでは、葉の大きさや健康状態という個体差かもしれません。複数回行って似た傾向を確かめると、結論が強くなります。

実験を四つの役割で監査する変える条件だけを一つにし、測る量を決め、他条件をそろえ、対照と比較して原因を判断する変える:風の有無原因候補測る:質量減少結果そろえる葉面積・光・温度・時間対照風なし・植物なし原因を判断

具体例で使う

生徒が「温度が高いほど蒸散が増える」と調べるため、20℃の小さい植物と30℃の大きい植物を1時間比べました。結果は30℃の方が大きく減りました。

この結果だけでは温度の効果と断定できません。葉面積も違うからです。同じ種類で葉面積をそろえ、光・湿度・風・時間も同じにし、温度だけを変えます。植物なしの鉢も各温度に置けば、土からの蒸発を差し引けます。

誤答を直して次の学びへつなげる

「差が出たから原因が証明された」は危険です。二つ以上の条件が違えば、どれが原因か決められません。

「対照は何も入れない装置」とだけ覚えるのも不十分です。調べたい条件を欠いた比較相手が対照です。次は、実験結果を根・茎・葉の構造と物質の流れで説明します。

自分で確かめよう

確認1:温度の影響を調べるとき変えてよい条件は?温度だけです。葉面積、光、湿度、風、時間などはそろえます。
確認2:対照の役割は?調べたい原因がない場合の変化と比べ、その原因による差かを判断することです。
確認3:同じ実験を複数回行う理由は?個体差や偶然による結果ではなく、同じ傾向が再現するか確かめるためです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。