昼と夜の気体収支を見分けよう
このレッスンの役割
前のレッスンで三つの働きと物質の流れを結びました。今回は、植物の外で測った気体変化から、内部で同時に起こる光合成と呼吸を読み分けます。
目標は「昼は光合成、夜は呼吸」と単純化せず、正味の変化を二つの速さの差として説明することです。
知る・理解する
呼吸は昼も夜も行われます。光合成は光があるときに行われます。したがって昼の葉では、光合成と呼吸が同時に進みます。
外から測れるのは、二つを合わせた正味の変化です。
正味の二酸化炭素吸収量 = 光合成で使う量 − 呼吸で出す量
正味の酸素放出量 = 光合成で出す量 − 呼吸で使う量
光合成の方が速ければCO₂は減りO₂は増えます。二つが同じ速さなら、外からは気体濃度が変わらなくても、内部では両方が続いています。夜は光合成が止まり、呼吸によってO₂が減りCO₂が増えます。
具体例で使う
明るい場所の植物で、1時間に光合成がCO₂を8 mg使い、呼吸が3 mg出したとします。容器内のCO₂は正味5 mg減ります。測定値が5 mgだからといって、光合成が5 mgしか使わなかったわけではありません。
光を弱くして光合成が3 mgまで下がると、呼吸の3 mgとつり合い、CO₂濃度は変わりません。それでも光合成と呼吸は止まっていません。
誤答を直して次の学びへつなげる
「昼は植物が呼吸しない」は、外へ酸素を出す見かけだけから内部を決めた誤りです。呼吸は昼も続きます。
「気体濃度が変わらないから何も起きていない」も誤りです。反対向きの変化が等しい可能性があります。次は、光・温度・湿度・風が三つの働きへ別々または同時に影響する場合を整理します。
自分で確かめよう
確認1:昼にCO₂が減るとき、呼吸は止まっている?
止まっていません。光合成による吸収量が呼吸による放出量より大きいため、差として減って見えます。確認2:光合成6、呼吸2なら、正味のCO₂吸収はいくら?
6−2=4です。確認3:暗所でCO₂が増える理由は?
光合成が止まり、昼夜続く呼吸によるCO₂放出が正味の変化として現れるからです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。