LESSON 01

光合成・呼吸・蒸散を統合する

昼と夜の気体収支を見分けよう

「光合成・呼吸・蒸散を統合する」第2段階。昼夜の気体変化を光合成と呼吸の速さの差として読みます。

昼と夜の気体収支を見分けよう

このレッスンの役割

前のレッスンで三つの働きと物質の流れを結びました。今回は、植物の外で測った気体変化から、内部で同時に起こる光合成と呼吸を読み分けます。

目標は「昼は光合成、夜は呼吸」と単純化せず、正味の変化を二つの速さの差として説明することです。

知る・理解する

呼吸は昼も夜も行われます。光合成は光があるときに行われます。したがって昼の葉では、光合成と呼吸が同時に進みます。

外から測れるのは、二つを合わせた正味の変化です。

正味の二酸化炭素吸収量 = 光合成で使う量 − 呼吸で出す量

正味の酸素放出量 = 光合成で出す量 − 呼吸で使う量

光合成の方が速ければCO₂は減りO₂は増えます。二つが同じ速さなら、外からは気体濃度が変わらなくても、内部では両方が続いています。夜は光合成が止まり、呼吸によってO₂が減りCO₂が増えます。

昼と夜の光合成・呼吸の気体収支昼は光合成と呼吸が同時に起こり差が正味変化となり、夜は呼吸だけによる気体変化が見える光合成:CO₂を5使う呼吸:CO₂を2出す正味:CO₂を3吸収5 − 2 = 3光合成:0呼吸:CO₂を2出す正味:CO₂を2放出

具体例で使う

明るい場所の植物で、1時間に光合成がCO₂を8 mg使い、呼吸が3 mg出したとします。容器内のCO₂は正味5 mg減ります。測定値が5 mgだからといって、光合成が5 mgしか使わなかったわけではありません。

光を弱くして光合成が3 mgまで下がると、呼吸の3 mgとつり合い、CO₂濃度は変わりません。それでも光合成と呼吸は止まっていません。

誤答を直して次の学びへつなげる

「昼は植物が呼吸しない」は、外へ酸素を出す見かけだけから内部を決めた誤りです。呼吸は昼も続きます。

「気体濃度が変わらないから何も起きていない」も誤りです。反対向きの変化が等しい可能性があります。次は、光・温度・湿度・風が三つの働きへ別々または同時に影響する場合を整理します。

自分で確かめよう

確認1:昼にCO₂が減るとき、呼吸は止まっている?止まっていません。光合成による吸収量が呼吸による放出量より大きいため、差として減って見えます。
確認2:光合成6、呼吸2なら、正味のCO₂吸収はいくら?6−2=4です。
確認3:暗所でCO₂が増える理由は?光合成が止まり、昼夜続く呼吸によるCO₂放出が正味の変化として現れるからです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。