根毛が表面積を広げる仕組みをモデルで確かめよう
このレッスンの役割
前のレッスンで根毛の位置を確認しました。今回は、根毛が一本の表皮細胞の一部が細長く伸びたつくりであり、多数あることで土と触れる表面積を大きくすることを理解します。
「細いから吸える」ではなく、形→表面積→水と接する機会→吸収という因果を完成させます。
知る・理解する
根毛は小さな根や枝ではありません。根の表皮にある一個の細胞が、外側へ細長く伸びたものです。一本一本は細くても、多数の根毛を合わせると、なめらかな根より表面積が大きくなります。
土の中の水は、土の粒の間に薄く存在します。根毛はそのすき間へ入り込み、広い面で水と接します。表面積が大きいほど、同じ時間に水や水に溶けた無機養分と接する場所が増えます。
具体例で使う
同じ体積の直方体を、一個のままにする場合と細かく分ける場合を考えます。細かく分けると、内側だった面が外へ現れ、全体の表面積が増えます。根毛も、細長い突起を多数つくることで、体積を極端に増やさず接触面を広げます。
ただし「表面積が大きければ必ず吸水量が同じ割合で増える」とは限りません。土の水分、温度、根の状態、葉からの蒸散なども吸水量に影響します。構造は有利な条件をつくりますが、結果は環境との組み合わせで決まります。
誤答を直して次の学びへつなげる
「根毛は細い側根である」は誤りです。側根は多くの細胞からなる根の枝、根毛は一個の表皮細胞の一部が伸びたものです。
「長い根毛ほど水をためる体積が大きいから吸収に有利」という説明も中心がずれています。大切なのは、細長い形と多数の根毛によって土壌水と触れる表面積が広がることです。
自分で確かめよう
確認1:根毛は何個の細胞からできたつくり?
一個の表皮細胞の一部が細長く伸びたつくりです。確認2:根毛が多数あると吸収に有利なのはなぜ?
土の粒のすき間へ広がり、水や無機養分と触れる表面積が大きくなるからです。確認3:表面積が同じでも吸水量が変わり得る条件は?
土の水分、温度、根の健康状態、風や湿度による蒸散などです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。