養分をつくる場所から使う場所まで追おう
このレッスンの役割
前のレッスンで、糖とデンプンの違いを学びました。今回は、糖をつくる供給源と、糖を使う・蓄える需要先を区別し、師管を通る方向を考えます。
目標は「師管は下向き」と覚えるのではなく、植物の状態から養分の出発点と到着点を判断することです。
知る・理解する
十分に育った葉は光合成で糖をつくり、他の器官へ送り出す供給源になります。成長中の芽、若い葉、根、花、果実、種子などは、糖を使ったり蓄えたりする需要先になります。
需要先が葉より上なら糖は上向きに、根や地下茎なら下向きに運ばれます。一本の師管で同時に好き勝手な両方向へ流れるという意味ではなく、植物全体では異なる師管を通って複数方向へ配分されます。
具体例で使う
春先、地下部に蓄えた養分を使って新芽が伸びる植物では、地下部が供給源、新芽が需要先になります。この時期は養分が下から上へ運ばれることがあります。夏に葉が育つと、成熟葉が供給源となり、根や果実へ糖を送ります。
同じ器官でも季節や成長段階で役割が変わります。位置だけで方向を決めず、「今どこでつくられ、どこで使われるか」を確認します。
誤答を直して次の学びへつなげる
「師管は必ず葉から根へ下向き」は誤りです。若い芽や果実が葉より上にあれば、そこへも糖が運ばれます。
「根はいつも需要先」も誤りです。蓄えた養分を新芽へ送る時期には、根や地下部が供給源になります。上下ではなく供給源と需要先で説明します。
自分で確かめよう
確認1:成熟した葉は通常どちらの役割?
光合成で糖をつくり、他の器官へ送る供給源です。確認2:春に地下茎から新芽が出るときの供給源と需要先は?
供給源は蓄えをもつ地下茎、需要先は成長中の新芽です。確認3:師管の方向を決める問いは?
糖を今つくる・放出する場所はどこか、使う・蓄える場所はどこか、です。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。