葉でできた糖と蓄えられるデンプンを区別しよう
このレッスンの役割
前のセクションでは、水と無機養分が道管を通ることを学びました。今回は、葉で光合成によってつくられた養分に注目します。最初に、運ばれる糖と、葉などに蓄えられるデンプンを区別します。
目標は「光合成でデンプンができる」という短い暗記を、生成・変換・輸送・利用の流れへ直すことです。
知る・理解する
光合成では、二酸化炭素と水を材料に、光のエネルギーを利用して糖などの有機物がつくられます。糖は水に溶けます。その一部は、水に溶けにくいデンプンへ変えられて、葉に一時的に蓄えられます。
養分を別の器官へ運ぶときは、デンプンの大きな粒のままではなく、水に溶ける糖の形で師管を通ります。運ばれた糖は呼吸や成長に使われ、根・茎・種子などでは再びデンプンなどに変えられて蓄えられることがあります。
具体例で使う
葉を脱色してヨウ素液を加え、青紫色になればデンプンがあると分かります。しかし、ヨウ素液が直接示すのはデンプンであり、光合成という反応そのものではありません。光を当てた部分と遮った部分を比べ、光が当たった部分だけ青紫色になれば、光合成でできた糖の一部がデンプンとして蓄えられたと考えます。
実験前に植物を暗所へ置くのは、もともと葉にあったデンプンを減らし、実験中にできたものと区別するためです。
誤答を直して次の学びへつなげる
「デンプンが師管を流れる」は誤りです。デンプンは水に溶けにくく、輸送時は水に溶ける糖の形になります。
「ヨウ素液が青紫色になったから光合成を直接見た」も不正確です。確認したのは生成物から変えられたデンプンです。対照条件と結び、光合成が行われたと間接的に判断します。
自分で確かめよう
確認1:師管を通る養分の主な形は?
水に溶ける糖の形です。デンプンの粒のまま運ばれるのではありません。確認2:ヨウ素液で直接確かめるものは?
デンプンです。光合成そのものを直接見ているわけではありません。確認3:糖の三つの行き先を挙げよう。
呼吸で使う、成長して体をつくる、デンプンなどに変えて蓄える、の三つです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。